(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 世界的に有名なタバスコソース(TABASCO)は、その独特の風味で消費者に人気があるだけでなく、様々な用途に使用されています。150年以上経った今も、昔から変わらぬ人気で売れ続けているこのタバスコソースには、どのようなストーリーがあるのでしょうか。

 ユニークな製造方法

 タバスコソースの創始者であるエドモンド・マキルヘニー氏は、メキシコや中南米からもらったタバスコ唐辛子の種をアメリカのルイジアナ州のエイブリー島で最初に育て、いくつもの試作を経た後、タバスコソースを誕生させるに至りました。タバスコソースの具体的な製造方法は、収穫された唐辛子を刻んでペースト状にし、塩を加えて木の丸い樽に入れて3年かけて熟成発酵させます。発酵後のペーストは、高純度の蒸留ビネガー(穀物酢)と混ぜ合わせ、3週間ほど撹拌を続けてよくなじませた後、皮や種を取り除く工程を経て出来上がったタバスコを瓶詰めし、世界各地に流通させます。

 今や世界中で愛されるまでになったこのソースは、完熟した赤唐辛子の手摘みから、その後の発酵、ビネガーとの撹拌に至るまで、タバスコソース誕生以来、150年以上経った今でも、考案されたオリジナルレシピから作り方はほとんど変わっていないそうです。

 タバスコソースの秘密

 1.タバスコソースは、最初は小さなコロンとしたガラス瓶に入っていましたが、現在はさまざまなサイズのガラス瓶を使うようになったこと。

 2.タバスコソースの密封ボトルの口には、保護用のプラスチックシールが貼られており、衛生的かつ安全であること。

 (もし誰かがあなたのソースに触れたら、証拠が残る)

 3.タバスコソースは、マクドナルドがある国の数よりも多い195カ国以上で販売されていて、36の言語で商標登録されていること。

 4.タバスコソースは、多くの美食家の隠し味になっていること。

 5.タバスコソースの発酵とその後の生産プロセスは、すべてエイブリー島で行われること。

 6.タバスコソースは、タバスコペッパー、岩塩、高純度ビネガーの3つの原材料のみで作られており、カロリーゼロの調味料であること。

 スクランブルエッグやパスタ、ステーキ、ハンバーガーのソースなどに加えても、酸味とスパイシーの絶妙なハーモニーによるタバスコの独特なフレーバーは、味覚にアクセントを与えてくれます。しかし、この小さなボトルに入ったタバスコソースを作る過程が、これほどまでに手が込んでいるとは、誰も知る術はないでしょう。

 タバスコソースは、辛いものが好きな人の舌を満足させるだけでなく、原材料からもお分かりのように、健康的なヘルシー食品でもあります。マキルヘニー氏の子孫である5代目で、現在は社長兼CEOを務めるトニー・シモンズ氏が、「1869年にペパーソースが初めて出荷されて以来、私たちは食文化の大変革を起こし、味気ない食べ物から世界を守ってきました」と自信を持って語りました。

(翻訳編集・玉竹)