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 インドで最初に確認された新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の変異株「デルタ株」は急速に広がり、これまでに74カ国で確認された。このままでは、パンデミックになってしまうと懸念されている。

 ガーディアン紙14日の報道によると、「B.1.617.2」とも呼ばれるインド変異株「デルタ株」は中国、米国、アフリカ、北欧のスカンジナビア半島、環太平洋諸島などに広がっている。科学者の報告書によると、デルタ株はより感染しやすく、より深刻な症状を引き起こす。

 米ブラウン大学公衆衛生学部長のアシシ・ジャー氏は先週、「デルタ株がこれまでに確認された中で最も感染力の強い変異株である」と述べた。

 京都大学の西浦博教授によると、分析ではデルタ株はオリジナル株に比べて感染力が1.78倍になる可能性があるという。

 感染力が増しただけでなく、インドやほかの地区のデータによると、デルタ株は腹痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、難聴、関節痛などの深刻な症状を引き起こす可能性がある。特に中国の広州では、症状が出てから3〜4日以内に重篤な状態に陥る患者が12%占めており、以前の約4倍になっていることがわかった。

 また、英国公衆衛生庁(PHE)の最新データによると、英国でこれまでにデルタ株に感染して死亡した42人のうち、12人は新型コロナウイルスワクチンの2回接種を受け、あと7人は21日前に1回目の接種を受けた。同変異株はワクチンに対し耐性がある恐れがある。

(翻訳・徳永木里子)