青島金大洋会社の「金大洋贝儿康超級舒氨基酸配方奶粉(アミノ酸配合粉ミルク)」(ネット写真)

 中国でまた偽粉ミルク事件が発生した。重慶市のある女児が20カ月粉ミルクを飲んだ後、発育が著しく遅れ、3歳半でも正常に歩くことや話すことができず、知的障害2級と医者に診断された。

 中国メディア29日の報道によると、重慶市在住の黄氏の娘は2017年9月に生まれてすぐ肺炎を患った。完治して退院した時、「乳幼児用調製粉ミルク」を飲むように医者に言われた。黄氏は色々比較してから青島金大洋会社の「金大洋贝儿康超級舒氨基酸配方奶粉(アミノ酸配合粉ミルク)」を購入した。娘に20カ月余り飲ませた後、体と知能の発育に遅れが現れた。2019年に重慶市児童病院にて知的障害レベル2と診断された。その後黄氏は粉ミルクメーカーを変えてから、子どもの体重は増えたものの、知能と言語能力が同齢の子どもと差が出ている。

 黄氏は2020年5月に、金大洋会社が生産していたのは粉ミルクではなく、ただの固体飲料であることに気づいた。しかし、彼が購入した実店舗やオンラインではもう同商品を扱っていない。同年7月黄氏は金大洋会社及び3つの販売取り扱い店を提訴し、156万元(約2千6百万円)の賠償を求めたが、棄却された。その後彼は4つの案件に分けて起訴し、今年3月に立案できた。

 同偽粉ミルク事件はメディアに暴露されてから、瞬く間にウェイボーのホットランキングに上がった。ネットユーザーは不良会社を非難すると同時に、なぜいまだにこのような商品が市場に出回り、中国の食品安全がいつになったら実現するのかと疑問の声を上げた。

 「なぜまだ子供に中国産の粉ミルクを飲ませる親がいるのか、目覚めろ」

 「中国産の粉ミルクを買う人が本当にいるのね、プロパガンダの見過ぎか」

 「なんというか、国産品を支持する気持ちはあるが、これだけ問題があるとガッカリだ」

 最近、中国では外国商品をボイコットする動きがまた始まっているが、粉ミルクの輸入が禁止されれば、健全な幼児がどれだけ生き残れることだろうか。

(翻訳・北条)