北京市の砂嵐(Weiboより)

 中国気象局は28日、中国の広範囲にわたって砂嵐が再び襲来するという黄色警報(注)を発令した。今回の砂嵐は15以上の省に影響が及ぶ見込み。今回の砂嵐は前回から4日しか経っていない。

 28日午前7時、黄砂はすでに北京全域を覆い、市内で直径が10マイクロメートル以下の粒子「PM10」平均値は1立方メートルあたり2,000マイクログラムを超え、PM10濃度が1立方メートルあたり1万マイクログラムを超えた地域が複数あった。当局はレベル6の深刻な大気汚染警報を緊急に発令した。気象アナリストは、4月はまだ砂嵐が活発に発生する時期であり、今後も発生する可能性があると考えている。

 黄砂に覆われた北京の上空に「青い太陽」の光景が再び現れ、「北京日報」や「北京晩報」などの中国共産党公式メディアは「北京に再び現れた青い太陽を撮れたか」と読者に問いかけ、黄砂災害の焦点をそらした。

 これに対し、多くの読者は批判の声を上げた。

 「これは自慢できることではないよね」

 「見せびらかす必要があるのか?」

 「朝になって、月なのか太陽なのかわからなくなった」

 15日、北京はここ10年で最も強烈な砂嵐に見舞われた。当日「青い太陽」という現象が北京や寧夏回族自治区などで目撃され、「異常現象は何か大きな事件の予兆だ」と懸念する人が多かった。

3月15日の「青い太陽」という現象(Weiboより)

注:中国の警報は、青色(一般)、黄色(軽度)、橙色(重度)、赤色(特に重度)の4段階に分けられる。

(翻訳・徳永木里子)