ドイツを訪問中の金正恩(Flickr/driver Photographer CC BY-SA 2.0)

 米政府のある高官は13日、米政府はかつて多方面から北朝鮮に連絡を取ったが、未だに返答を得ていない。北朝鮮最高指導者である金正恩氏もバイデン氏の就任にいかなる祝辞もしていないことを明らかにした。

 匿名希望の同高官はロイター通信に対し、2月中旬より、米政府は様々なルートで北朝鮮政府との接触を試みたが、現在のところ全く返答がなかったという。また、米国と北朝鮮はすでに1年以上積極的な対話をしていないと明かした。

 米政府がまだ北朝鮮にコンタクトを取れていないことが明らかになり、バイデン氏が米国と北朝鮮間の緊張関係をうまく処理できるかが疑問視されている。

 金正恩氏はバイデン氏と不仲で、大統領選挙期間、バイデン氏は金正恩氏を「独裁者」、「暴徒」だと強く批判した。一方で、金正恩氏はバイデン氏を「基本的な素質に欠ける馬鹿者」、「一般人としても品がないのに、ましてや政治家」と罵り、北朝鮮はバイデン氏に代償を払わせるとも述べた。

 トランプ前米大統領が在任中に、3度にわたる北朝鮮の「無核化」会談を行い、ミサイル発射や核実験が行われなかった。

 バイデン氏が就任する前に、金正恩氏は難題をぶつけた。金正恩氏は1月8日、北朝鮮が(米国本土に到達可能な)長距離攻撃の大陸間弾道ミサイルの的中率をさらに高めるために、原子力潜水艦を開発していることを明らかにした。金正恩氏の誕生日である1月13日には、更に詳細な軍事研究開発計画を公開し、軍事力の強化において決して満足しないと公言した。

 バイデン氏が就任後、北朝鮮だけでなく、中国共産党やイランなどの政権も米国を挑発し、バイデン氏の対応力を試している。

(翻訳・北条)