中国のファーマーズマーケット(Nathan Freitas, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 中国の旧正月が近づき、中国政府が発表した経済データは良さそうだが、一部の中央銀行の幹部が「全てうそだ」と述べた。現在、中国各地は武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大のため、物価が高騰し、国民は二重の打撃を受けている。

 中国国家統計局が1月27日に発表したデータによると、国家規模以上の工業企業の2020年の利益総額は64,516.1億元(約1兆円)で、前年比4.1%増加した。

 中国当局者は記者会見で、中国の物価水準は「緩やかに上昇している」と述べたが、実際、急激に高騰している。

 ボイス・オブ・アメリカは1月28日、北京市西城区に住む黎さん(女性)によると、人々が目の当たりにしているのは、例年の旧正月を祝うにぎやかな雰囲気ではなく、物価が高騰していることだという。「昨年、唐辛子を買ったときは1キロで16元だった、それでも高いのに、一昨日買いに行ったら、なんと1キロ32元になっている。豚肉の価格は更に高く、すべての物価が高騰している」

 ラジオ・フリー・アジアによると、武漢市の住民高さん(男性)は、現在の物価上昇幅は決して「緩やかな値上げ」ではないと述べた。「国務院は緩やかな値上げだと言っているが、人々の生活はもはや維持できなくなっている。今日スーパーに行ったら、卵の値段が20%上がっていた。しかも、これが安いスーパーで、普通のスーパーではなかった。1ヶ月前の価格と比べると、値上がりがとても早い」

 重慶市の住民の何さん(男性)によると、地元の野菜の価格はすでに倍になっているという。「野菜は11月の価格と比べて倍になった」

 天津市の市民が市内の物価上昇について撮影した動画では、「皆さんこんにちは、最近、卵や豚肉などの商品が全面的に値上がりして、庶民はもう食べる余裕がない」と述べた。撮影者はまた、食品だけでなく家電製品も値上がりしているという。

(看中国記者・李正鑫/翻訳・藍彧)

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