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 中国浙江省インターネット情報弁公室は18日、浙江省瑞安市の団地にある朝食レストランが、営業時間中に「壁を乗り越えて(中国のグレート・ファイアウォールを突破して)」店内で海外のテレビ番組を放送したため処罰されたことを発表した。当局はこのレストランが「海外の有害情報を広めた」疑いがあるとし、警告及びインターネット回線の切断、5000元(約8万円)の罰金を科した。

 しかし、浙江省インターネット情報弁公室は、レストランでどのような番組が放送されていたのか、なにが「有害情報」だったのかを明らかにしなかった。

 この取り締まりに対し、ネットユーザーらは「どんな有害な番組が放送されているのか気になる」、「海外の有害情報は海外が取り締まらないのに、中国が取り締まるのか。馬鹿げている」、「自信をどこになくしたの?」、「何を恐れているの?」「米国総選挙を放送したのか?」「世界インターネット会議を開催する度胸があるのに、これは恥ずかしくないのか」とコメントを投稿した。

 2018年以降、中国共産党は中国国民に対し、インターネットの封鎖を突破して国外のウェブサイトを閲覧するためにVPN(仮想プライベートネットワーク)サービスを使うことを完全に禁止している。最近では、ネット規制を突破するツールを使ったことで処罰されるケースが多数発生した。

 浙江省舟山市に住む張さん(男性)は、2019年初期から2020年10月にかけてネット封鎖を突破しウィキペディアを閲覧したとして警察に逮捕された。張さんは「訓戒」の行政処分とインターネットへの違法接続の停止を命じられたと、浙江省政府サービス網が10月下旬に発表した。

 維権網は10月末に、陝西省の13人がネット封鎖を突破するソフトを使って海外のウェブサイトを閲覧し、チャットグループで海外の政治的なメッセージを拡散したとして、「政府、党及び国家指導者を攻撃した」などの罪で、懲役1年6カ月から3年の実刑判決を受けたと報じた。

 今年に入ってから、中国共産党政権は伝染病の情報を隠ぺいし、無数の人々を黙らせてきた。「内部告発者」の李文亮医師をはじめ、新疆での少数民族・宗教信者に対する迫害や香港での「国家安全維持法」強制施行は、米国を中心とする欧米の民主主義国の制裁と圧力を招いた。同時に、独立した思考を持ち、独裁政権に不満を持つ人々に、壁を越えて自由主義社会の情報を得る動力を与えた。

 ボイス・オフ・アメリカの報道によると、米政府部門と民間企業は最近、インターネット用の新しい検閲防止ツールの開発に力を入れており、中国のネットユーザーが中国共産党の検閲とグレート・ファイアウォールを突破し、安全にそして自由に情報にアクセスして共有できるようにすることを期待しているという。

(翻訳・藍彧)