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 いきなりですが、あなたはどれぐらいの頻度でタオルを洗っていますか?毎回入浴後にタオルを洗う人もいれば、使用後に洗濯せず、そのまま干して数回使ったら洗う人もいます。人それぞれですが、タオルは一体どのくらいの頻度で洗うべきなのでしょうか?

 今回、専門家の意見を探ってみました。

 英紙『ニュース・オブ・ザ・ワールド (The News of the World) 』の記事によると、微生物学者であるジェイソン・テトロ(Jason Tetro)博士は「タオルは少なくとも週に1回は洗うべきだ」とアドバイスしました。これは、タオルに付着した微生物が1週間で数百、数千、または数百万と増殖し、タオルから悪臭が発生し、皮膚感染症の原因となることがあるためです。タオルに付着した多くの微生物は、通常感染力を持たないのですが、稀に黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)や、抗生物質が効かない同族のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など、感染症の原因となる微生物も付着します。

 米テキサス州の皮膚科医であるクリスティーナ・コリンズ(Kristina Collins)氏は「汚れたタオルを使うと、顔や体にできたニキビを悪化させ、毛嚢炎(毛包炎)を悪化させる可能性がある」と述べました。細菌、真菌などの微生物は体の表面に既に存在しているため、タオルで体を拭くと、体表から剥がれ落ちた古い角質とともに、これらの微生物がタオルに付着します。そのため、タオルは、3、4回の使用ごとに洗うこと、ニキビや湿疹などの皮膚の問題がある人の場合はより頻繁に洗うことを勧めています。特にハンドタオルは大腸菌などの有害な細菌が付着しやすいので、最低でも2日に1回程度の洗濯を推奨します。

 また、テキスタイルの専門家であるパトリック・リチャードソン(Patric Richardson)氏は、タオルの洗濯方法について意見を述べました。彼によると「タオルを洗う際に、過剰に洗剤を使用するのはよくある間違いです。洗濯が終わっても落ちきれない洗剤がタオルに残って、タオルの吸水性が悪くなり、結果、酸っぱい臭いやカビ臭くなり、微生物の繁殖に適した環境を提供する」と指摘しました。洗い物かご一杯のタオルに対して、小さじ2杯程度の洗剤を使用するだけで十分です。柔軟剤やドライヤーシートはタオルの吸水性を低下させるので、避けることを勧めます。タオルは洗濯するとふんわりと柔らかくなるはずです。

 実は、洗剤の他にも、私たちの日常生活で使われているものを使って、硬くなったタオルや異臭が発生したりする問題を解決することができ、ある程度、洗剤の過剰使用を回避することができます。ここからは、タオルの洗濯に関するいくつかの裏技をご紹介します。

タオルがベタつく場合はどうすれば良いですか?

 タオルを洗うぬるま湯に、大さじ2杯の食用塩を入れて溶かします。塩が溶けたら、ベタついたタオルを完全に水に浸して、15分後、タオルを取り出して、キレイな水で洗ってから絞り、乾燥させます。

 塩は、効果的な汚れ落とし効果があり、タオルがベタつく問題を効果的に解決するのに役立ちます。

タオルが硬くなった場合はどうすれば良いですか?

 ぬるま湯に一定量の米のとぎ汁を混ぜ、タオルを洗濯する前に、その中にタオルを入れて10分ほど浸します。その後、タオルを取り出して、キレイな水で洗ってから絞り、乾燥させるとよいでしょう。

 お米のとぎ汁は、汚れ落ちが良いだけでなく、柔軟効果もあります。

タオルに異臭がある場合はどうすれば良いですか?

 タオルから異臭がする場合は、お酢や重曹を使用することで解決します。お酢には優れた消臭効果があります。

 タオルの洗濯に使うぬるま湯に、適量のお酢、または小さじ1杯の重曹を加え、タオルを1時間程度浸しておきます。洗濯機で洗って乾かせば、異臭のないタオルになります。

 タオルがベタついたり、硬くなったり、異臭が発生したりするのを避けるためには、ご自身の状況に応じて「早めのタオルの洗濯」をお勧めします。また、湿気の多い浴室などにタオルを置かないようにするか、洗濯したタオルは早めに通風の良い場所に干して乾かすことも重要です。

 毎日何回も使うタオル。だからこそ清潔に保ちたいですよね!少しだけ丁寧にタオルのお手入れをして、快適な暮らしを保ちましょう!

(翻訳・玉竹)