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 「運動は健康に良い」ということは誰もが知っていることですが、運動の種類が異なれば健康に与える影響も異なります。運動によっては、同じ強度で同じ時間行っても疲れるだけでなく、効果も限定的なものがあります。一方、健康に役立つだけでなく、死亡率を下げることができる運動もあります。

 では、どの運動が健康に最も効果があるのでしょうか?

 その答えは、2018年、世界で最もよく知られ、最も評価の高い世界五大医学雑誌の一つ『ランセット』に掲載された調査結果で明らかになりました。15年間、8万人を対象に行われたこの調査の報告書では、研究者は様々な種類の運動と全死因死亡率との関係を分析し、最も効果の高い3つの運動をまとめました。

 それについて簡単にご紹介します。

3位:インドア有酸素運動、全死因死亡率を27%減少

 代表的な項目:エアロビクスダンス、ヨガ、ダンス

 室内で有酸素運動を行うことで、脂肪の燃焼や心肺機能の強化だけでなく、血管機能の改善、高血圧、高血糖と高血中コレステロールの予防と改善に役立ち、心血管疾患の発症リスクを約36%減少させることができます。推奨運動量が達成できれば、全死因死亡率を約27%減少させることができます。

2位:水泳、全死因死亡率を28%減少

 代表的な泳ぎ方:平泳ぎ、背泳ぎ、クロールとバタフライ

 水泳は、全身の筋肉を引き締めながら、全身の血液循環や心肺機能を向上させる効果があります。さらに、呼吸器機能の低下を遅らせ、高齢者の動脈硬化などの心血管疾患の発症を予防し、心血管疾患のリスクを約41%低減させることができます。推奨運動量が達成できれば、全死亡率を約28%減少させることができます。また、水泳は脊椎関節や膝関節への負担が少ないため、怪我をしにくいという特徴があります。

1位:ラケットスポーツ、全死因死亡率を47%減少

 代表的なスポーツ:バドミントン、卓球、テニス

 ラケットを振るには、複数の筋肉群を動かす必要があることが多く、体の協調性と、ボールを打つ瞬間にある程度の爆発力が必要なため、ラケットスポーツをすることで、筋骨格系の強度を高め、心肺機能の向上や体の協調性を高めることができます。また、ある程度の持久力が必要なため、集中力が高まり、脳の活性化を保つことができ、脳の老化を遅らせたり、心血管系を保護したりする役割を果たします。

 運動をしない人に比べ、ラケットスポーツを行う人は、心血管疾患のリスクを約56%低減できます。推奨運動量が達成できれば、全死因死亡率を約47%低減できると言われています。

 以上、健康に最も有益な3つの運動を紹介しました。仕事や勉強以外の時間は、自分の好きなスポーツを一つ選んで、少しずつ運動を始めてみるのも良いでしょう。ただし、自分の体力を考慮して、適度な運動を心がけましょう。

(翻訳・玉竹)