中国の富裕層が富を集め続けている一方、一般庶民は既に「躺平(タンピン)」しています。中産階級の人々はまともな仕事をし、まともな生活を送っているが、社会の上層にさらに進む機会はほとんどありません。長い間、中産階級の人々は、無視されやすく、安心感がないという厄介な立場に置かれてきました。

 経営コンサルタントで、起業家である大前研一氏は『M型社会』でこの問題をすでに明らかにしており、日本の中産階級に3つの質問を投げかけました。1. 住宅ローンの負担は大きいですか? 2. 結婚して子どもを持ちたいですか? 3. 子どもの将来の教育費用について心配していますか?

 これらの質問のいずれか、あるいは複数に肯定的に答える人がいれば、その人は現在中産階級の下層にいることを示しています。

 中産階級というものは虚幻の心理的感覚であり、簡単に破裂するシャボン玉であると考える人もいます。『M型社会』によれば、人々の収入には、働いて稼いだ職務的収入と、寝ていても収入を得られる財産的収入の2種類があります。ここ数年、特殊な職業を除いて、多くの人々が寝ている間に収入がなくなっています。

 コロナの流行後の市況は、中国国内の中産階級の生活を微妙にしています。『M型社会』は、中産階級に対して、旅行しない、家や車を買わない、子どもを塾に通わせることばかり考えないなどの解答を提供しています。

 昨年、中国国内のベストセラーは「大貶値(大貶価)」、「大轉折(大転換)」に変わり、聞くだけで大きな波乱があるようなタイトルです。中産階級は急騰と急落のジェットコースターのような劇的な変化に直面すると、すべてが不確定であるということにようやく気がついたのです。このような状況では、消費意識は劇的に反転し、最も重要な消費理念は大前研一氏が言ったように、限られた収入の中で自分たちが納得できる生活を楽しむことです。

 過去と比べて、中産階級がまともな生活を維持するためには、細かいところで節約しなければならないことが多くなりました。物を買う時、迷うことが多くなり、もちろんセンスを重視しているが、効果や価格も考慮に入れられ、しばしば競合他社の比較が行われます。消費も心理的な満足を追求するのではなく、実用的な価値を追求するように変化し、華美なものを買わないようになりました。

 これに関して、不動産デベロッパーが一番よく知っているとされています。中国のある不動産管理会社の社長は、今年に入ってショッピングモールの客足が回復し始めた後、エコバッグやレジ袋を持って買い物する客数は減少し続けているが、外食の割合は持続的に増加していると述べました。最近導入された最も人気のあるレストランは、蘭州ラーメン店です。1人あたりの平均単価は30元(約600円)で、ラーメンを食べるために並ぶ人々が多く、自分自身もよく行くそうです。なぜなら、無料で麺を追加できるからだそうです。

 中国では、今年の3月にマッキンゼー・アンド・カンパニーというアメリカのコンサルティングファームが、中国の消費者に関するレポートを発表し、中国の消費は「レジリエンスの時代」に入ったと述べました。その中で、中産階級は依然として高品質で豊かな生活を望んでいるという見解があります。

 また、中国の消費市場における5つのトレンドが挙げられており、そのうちの1つは、商品がより賢く選択されるようになり、消費は格下げされていないことです。つまり、不必要な消費を省き出費を減らすようになっているということです。生活ニーズの高まりと収入の限界との矛盾に直面し、消費者の選択肢は少なくなっています。ブランド品と低価格品、どちらを選択するか、迷うことが多く、メリットとデメリットを天秤にかけ、より厳しいトレードオフをすることで生活の質を維持し、消費頻度も下がっています。

 フェラーリ458に乗る中国の映画スター、劉亦菲(リウ・イーフェイ)氏は10年前に購入したダウンジャケットをまだ着ていると、ファンによって発見されました。映画スターでさえこれほど節約しているのだから、中産階級の生活も同様に、かなり厳しいものであることが予想されます。

(翻訳・藍彧)