地下鉄が運営を始めているが、中には誰もいない(ツイッター動画のスクリーンショット)

 上海市政府は20日、ロックダウンに向けて3段階に分けて封鎖解除し、操業再開を推進すると発表した。しかし、市民はコミュニティから出られず、一部のバスや地下鉄が運営を始めているが、中には誰もいないとネット上に投稿した。

 上海市政府が発表した生産活動再開に向けたガイドラインには、従業員の管理方法・通勤、検査回数、訪問者対応など6項目に分けて事細かく定められている。

 上海ではロックダウン解除に向けて現在3段階に分けた政策を実施している。第1段階では感染拡大を抑えつつ、生産機能やサプライチェーンの回復に向けた準備を進める期間に位置づける。第2段階は5月22日~31日まで、クローズドループ方式を採用するなど安全にも配慮した営業活動の再開が求められている。最終段階においては、企業サイドは市町村や園区、ビルに対し防疫計画の提出が要求される。出勤などの移動は安全が保証された地域に限り許可される。

 しかし、多くの市民からコミュニティから出ることでさえ困難であるとの声が上がっているのは言うまでもない。多くの企業がクローズドループ管理の実施や、疫病リスクのない企業と居住地との2点アクセスが求められるため、従業員に公共交通機関に利用せずに仕事を再開することを要求する事業者が多い。

 当局が操業再開すると言っているにもかかわらず、それによって引き起こされるかもしれない疫病のリバウンドを引き受けようとする人はいない、という分析もある。

 その結果、上海のバスや地下鉄が街で走っているが、中には誰もいないという光景がネットユーザーによって撮影されたのだ。

https://twitter.com/i/status/1529730216494776325

 ネットユーザーは「空気を運んでいる」と嘲笑した。

https://twitter.com/i/status/1529745603374501888

(翻訳・藍彧)