(ネットより)

 中国共産党(以下、中共)の六中全会が開催された8日に、中国は猛吹雪に見舞われた。遼寧省瀋陽市、内モンゴル自治区フフホト市では、不吉な兆候とされる雷雪の天気が現れた。

 瀋陽市では、7日の夜から9日にかけて、空に綿雪が舞っていると同時に雷鳴がとどろく現象が頻繁に現れた。気象学者によると、「雷雪」と呼ばれる雷を伴う降雪は非常に稀な気象現象であり、吹雪の前兆である。

 気象学によれば、雷には積乱雲(雷雲)が必要で、地上の温度が高く、対流が激しく、空気中の水蒸気が多い夏場は雷雲ができやすいが、冬場、特に雪が降ると地上の温度が2℃以下になることが多く、雷雲はほとんどできないという。

 中国には「雷雪が降ると、人間の食べ物がなくなる」ということわざがあり、このような稀な気象現象を災いの前兆と解読している。

 今年2月末の旧暦正月14日には、河南省鄭州市で「雷雪」が発生した。当時、中国のソーシャルメディアで「不吉な兆しである」と心配する声が上がっていた。その数ヵ月後、鄭州市は稀な洪水に見舞われた。これがただの偶然なのか、それとも中国の諺が本当に正しいのかは定かではない。

 六中全会の開催に伴い、中国北部および東北部は寒波と吹雪に見舞われ、多くの地域で8日当日の降雪量が驚異的だった。そのうち、内モンゴル自治区は豪雪が降った。通遼市(つうりょうし)も降雪が約46時間続き、積雪の深さは1951年以来の記録を破って、最大積雪深は68cmに達した。8日16時30分までに、5,609人が被災、1人が死亡、雪害による直接の経済損失は3,446.53万元(約6.1億円)。

 内モンゴル自治区気象局の首席予報士である張桂蓮氏は、今回の降雪量が大きいため、積雪が早く融けなければ、雪害が発生する恐れがあり、つまり、積雪が多すぎて牧草地が雪に埋もれ、家畜が正常に餌が取れなくなり、大量の家畜がやせて死亡する災害を引き起こすことになると述べた。

 また、遼寧省や吉林省などの東北地方でも、局所的に40cm以上の積雪を記録した。遼寧省気象台によると、遼寧省西部の降雪量が1951年の記録以来の最大値を突破した。

 吹雪の地域では多くの学校が休校し、複数の高速道路が交通規制を実施し、空港も閉鎖された。上海市は寒波の影響で、9日未明の最低気温は2.6℃しかなかった。寒波は江南(長江以南)や華南(中国南部)にも及んでいる。天気予報では、浙江省、福建省、広東省、海南島などで10度前後の温度低下が予想される。

 中国の中央気象局によると、東北地方では今後3日間、大雪が降る見込み。

(翻訳・徳永木里子)