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 パスタはもうイタリア人だけの食べ物ではなくなりました。ヨーロッパで最も人気のある主食の一つとなっているパスタは、今は世界中に広まっています。しかし、パスタの料理法は、パスタと一緒に国境を越えていません。パッケージの説明だけですと、本場の味を出すことは難しいでしょう。

 では、イタリア人はどのようにパスタを作っているのでしょうか?ここで、その秘訣をご紹介します。

 適量な水と塩

 パスタを茹でるのに最適な水の量は、溢れてしまわないように、多くても鍋の4分の3を超えない量です。

 パッケージには「パスタ100グラムにつき水1リットルと塩10グラム」と書かれてることが多いですが、これは一般的に1∼2人前のパスタを茹でる場合にだけ適用されます。この割合で1キログラムのパスタを茹でる場合、12.5リットルの鍋が必要とされてしまいます。さすがに難しいでしょう。

 一般的なイタリア人家庭では、500グラムのパスタをゆでるのに、約3リットルの水と5グラムの塩を加えれば充分です。大きめの鍋であることも忘れないでくださいね。

 パスタと塩を入れるタイミングは、お湯が沸騰したら

 パスタはお湯が沸騰してから鍋に入れます。そして沸騰状態が保たれる程度の火加減を保つようにするため、場合によってはすぐ強火にします。なぜなら、パスタを入れた瞬間に温度が下がるので、早急に沸騰するよう調整して上げる必要があるからです。

 また、塩もお湯が沸騰してから鍋に入れましょう。冷水に塩を入れると、沸騰を遅らせるだけでなく、水に溶けるだけで、パスタには吸収されないことが多いからです。

 オリーブオイルについて

 フランスなどの国では、茹で汁にオリーブオイルを入れるというやり方があります。しかし、このやり方ですと、オイルが茹で汁の表面に浮いてしまってパスタに付着しないので、まったく意味がないとイタリア人は考えています。

 オリーブオイルで味付けをしたい場合は、パスタに直接かけることです。例えばパスタサラダを作る時、水気を切ったパスタに数滴オリーブオイルをかけるだけで充分です。この方法は、パスタのくっつきも防げます。

 茹で過ぎ注意

 イタリア人から見ると、外国人は概ねパスタを茹で過ぎのようです。茹ですぎると、パスタ本来の栄養価が失われます。イタリア人の常識では、パスタは「アルデンテ」の状態、つまり、柔らかいと同時に、少し芯が残っている状態が理想です。

 外国人は、パッケージに書かれているゆで時間を重視する傾向がありますが、イタリア人は一般的に、記載されているゆで時間の1分前に火を止めます。一部のブランドパスタには、2つのゆで時間を表記しており、ゆで時間の短い方がイタリア人向けです。

 また、麺のゆで上がりの見分け方にもコツがあります。それは、一本の麺を掬い上げて切り、その断面を観察します。断面にわずかな白い筋だけが出ているのであれば、ゆで上がるタイミングだということです。逆に、白い筋の面積が大きい場合、それはもう少しゆでる必要があるということです。

 しっかり湯切りをする、乾燥させないこと

 多くの場合は、パスタを茹で上げたら、ザルに置きっぱなしにしがちです。しかし、長く置き過ぎると、パスタの水分が失われてしまいますので、あまり良くありません。パスタに少し水分を含んでいてしっとりした方が、ソースがしっかり絡みます、ザルに移し、素早く湯切りしたら、麺全体が乾かないうちにソースと混ぜ合わせましょう。スピードが命です。

 ソースについて

 ソースはとても大事です。イタリア人はパスタの形に合わせてソースの濃淡を調整します。そしてソースを薄める際には水ではなく、パスタのゆで汁を使います。

 アラビアータなどの薄めのソースには、ペンネなどの中空のパスタを使うといいでしょう。中空の形はソースを絡めることに役立つからです。

 挽肉や刻み野菜入りのソースの場合は、オレキエッテなどの短くてやや中空のパスタを選びましょう。ソースの具が空洞に入っていき、特別な満足感が得られるかもしれません。

 そして、スパゲッティやタリアテッレのような長めのパスタには、ソースがパスタ全体を包んでくれるクリームソースを使うと良いでしょう。

 ソースをパスタにかけるのではなく、パスタをソースに入れる

 外国人は、湯切りしたパスタを皿に載せ、その上にソースをかけます。多くのレストランもそうしています。確かにこの方法ですと、盛り付けの見た目は綺麗ですが、麺とソースが分離してうまく絡まないので、美味しいパスタの作り方ではないとイタリア人は思っています。

 イタリアには「spadellata技術」(語源はpadella、フライパンの意)という伝統的な作り方があります。それは、ソースを煮込んだフライパンに、湯切りしたパスタを入れて混ぜ合わせ、さらに強火で30秒ほど炒めるようにして絡ませます。こうすることで、パスタにソースの味を浸み込ませながら、再加熱することができます。

 以上、イタリア人直伝のパスタの作り方を紹介しました。みなさんも、パスタの本格的な作り方を試してみてはいかがでしょうか。

(翻訳・清瑩)