2月14日午後、「中国最後の原始部落」として知られている雲南省臨滄市滄源ワ族自治県にある翁丁寨(ワンティンサイ)で火事が発生した。茅葺(かやぶき)式の小屋がつながっているため、消火が難しくなり、一面が火の海のように燃え尽くしていた。公式の報道によると、火事はすでに鎮火されており、死傷者は出ていないという。ネットユーザーからは嘆きの声が上がっていた。

 地元メディアの報道によると、午後5時半頃に出火し、約3時間後に鎮火したという。火事は主に新築の住宅内で発生した。今のところ、死傷者の情報はまだ出ていない。

 翁丁寨は、約400年の歴史があり、当時の姿が中国でも最も良好な状態で保存されているワ族の村落であり、「ナショナルジオグラフィック」誌では「中国最後の原始部落」と称賛されている。翁丁はワ族語で「雲霧がたなびく」という意味であり、翁丁寨は瀾滄江のほとりに位置し、一年中雲霧がたなびいている。また、ワ族伝統の原始的な茅葺式の建物や工房が残っており、民族風情などワ族始祖代からの特徴もよく表れている。まさにワ族の生きた文化史そのものだ。さらに、文化観光区として開発され、雲南省の無形文化遺産の保護リストにも登録されている。

 中国公益組織「古村の友(Friends of Spirit Community )」のボランティアによると、近年、翁丁寨は新たに計画・建設されたことに対して、一部の地元住民に反対された。新しい計画は一部の古村保護者の理念に沿っていないという。

 以下はネットユーザーのコメントである。

 「翁丁寨が今日火事に遭ったのを見て、心が痛む」

 「中国最後の原始部落」の翁丁寨を残してほしい。何よりも幸いだったことは、死傷者が出なかったことだ。旧正月中なのに、悲しい」

【編集・制作】Visiontimesjp News

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