「空母キラー」と呼ばれる中国軍のDF-21D弾道ミサイル(パブリック・ドメイン)

 マイク・ポンペオ国務長官は7日(日本時間1月8日)、複数の投稿で中国共産党(以下、中共)を直撃した。

 最初の投稿、「我々は中共がアメリカ国民とアメリカ企業にもたらす脅威について、より多くの情報を公開した。情報=より良い判断」

 2つ目の投稿、「そして、機関投資家や慈善機構管理者が、米国に国家安全保障上のリスクをもたらす中共軍事企業に資金を提供しないよう警告する」

 3つ目の投稿、「友である台湾に肩を持つ、トランプ政権は過去3年間で150億ドル以上の武器販売を台湾に許可している。オバマ政権はどうだろう?8年間で140億ドルの売上を達成した」

 同日、ポンペオ氏はまた、1月4日付のニューズウィーク誌に掲載された、ビリングスレア米大統領軍備管理特使を共著者とする自身の意見書『中共の核兵器建設に西側諸国は懸念すべき』をリツイートした。

 以下は、同意見書の和訳である。

 COVID-19(中共ウイルス、新型コロナウイルス)は、中共の嘘が巨大で恐ろしい結果をもたらすことを世界に伝えている。米国は、同盟国とパートナーにウイルスの透明性を求める声を改めて表明する中、私たちはまた、もう一つの危険性、すなわち、中国(中共)の不透明で脅迫的な核兵器の増強について、白状することを強く求める。

 現在、世界で最も急成長している核保有国である中国(中共)は、核兵器の保有数や開発予定数、核兵器をどうするかを明らかにすることを秘密厳守してきた。国連安保理の常任理事国5か国の中で最も透明性が低い。

 北京が核活動について秘密にしてるが、中国(中共)が陸・空・海の三位一体の核能力を追求し、その能力を急速に開発し、更新していることを、我々は知っている。習近平総書記は、このような体制構築を受け入れており、2012年の就任直後には、中国の核兵器司令部を「”中国の大国としての地位を支えている」と表現した。彼はその後、2049年までに「世界レベル」の軍隊を構築する計画の一環として、「人民解放軍ロケット部隊」と呼ばれる独立した軍事体系に、核兵器司令部を昇格させた。

 2019年に北京で行われた軍事パレードで核搭載ミサイルが展示されるなど、衛星画像がその目標に向かって邁進している様子を示している。10年前の同じセクションよりも10倍近く長い、3マイル近くにも及ぶ展示は、確かに兵器倉庫のごく一部に過ぎなかった。パレードでは、30分で米国沿岸を攻撃できる東風41号ミサイルも披露された。近い将来、このようなミサイルをサイロや移動式のプラットフォームに配備することになるだろう。この勢いを変えなければ、中国(中共)は将来10年内に核兵器倉庫を少なくとも倍増させると、我々は予測している。

 人民解放軍は沿岸部に1000発以上の劇場射程弾道ミサイルを配備している。これらの兵器の多くは二重の能力を持っており、核弾頭と通常弾頭の両方で武装できることを意味している。東アジアの米軍を標的にし、同盟国を威嚇・威圧するためのものである。

 中国は2018年と2019年の両方で、世界の他の国々を合わせた数よりも多くの弾道ミサイルを発射した。商業衛星画像は、中国(中共)の核兵器実験場であるロプヌールの一年中の活動を示している。

 兵器の近代化と並行して、北京の核政策はますます攻撃的になり、非核保有国である近隣諸国さえも脅かし、いわゆる「先制不使用」政策への信頼を損なっている。 国防省の報告書には、解放軍が「警告発動」の姿勢に移行しつつある証拠も示されている。

 中国(共産党)政府に対し、より透明性を高め、あらゆるカテゴリーの核兵器を網羅する新たな軍備管理協定で米国とロシアと協力するよう求めていた。米国は核の危険性を減らすために役割を果たしてきた。今は中国(中共)が姿勢を変え、責任を持って行動する時が来た。

 この4年間で、トランプ政権は中国(中共)の挑戦に世界を目覚めさせた。我々は同盟国、パートナー、そしてロシア政府に、中国(中共)の核武装について伝えてきた。

 歴史が教えてくれたのは、最善の道を歩むための貴重な教訓だ。 アメリカやソ連などは、偉大な国家は世界で最も危険な兵器の責任を負わなければならないことを早くから学んでいた。今日は、いかなる偉大であると主張する国もそうでなければならない。

(看中国記者・肖然/翻訳・北条)

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