北京大学で22日、中国共産党の政治体制を批判し、多党制の導入を訴えるスローガンが現れた。スローガンを掲げていた男性はすぐに大学の警備員に連行された。一部の評論家は、これらの散発的な抗議活動は、中国の民主への模索の始まりであると指摘した。

 複数のメディアの報道によると、中国の端午節(22日)に、茶色のシャツを着た男性が北京大学の食堂の前で「一党独裁を廃止し、多党制を導入せよ」と書かれたスローガンを高く掲げた。傍らに置かれたプラカードには「民主革命の始まり」と書かれていた。

 ネットユーザーの調査によれば、この男性の名前は張生で、以前は香港の民主化運動を応援する文を投稿していたという。

 天安門事件の経験者である季風氏は、ラジオ・フリー・アジアとのインタビューで、「このような現状があるのは、3年間の『ゼロ・コロナ』政策の結果であり、封じ込め、世論への残酷な弾圧、そして経済の悪化で、人々は生活がますます困難になっていると感じている」と述べた。

 オーストラリア在住の反体制派の司令氏は、「北京大学での抗議活動は非常に散発的ではあるが、人々に啓発と思考をもたらしている。特に今日のように言論統制が歴史上最も厳しい状況に達している中で、これらの抗議活動は間違いなく中国の将来の民主への模索の始まりだ」と述べた。

(翻訳・吉原木子)