中国・四川大学の望江キャンパスで20日、下水道工事を行っていた業者が、教室棟の塀の隅に遺骨を掘り出した。(ネット写真)

 中国・四川大学の望江キャンパスで20日、下水道工事を行っていた業者が、教室棟の塀の隅に遺骨を掘り出した。この遺骨は去年行方不明になった四川大学の学生だという噂がネット上で出回っているが、公式はすぐに声明を出してこれを否定した。

 遺骨について、ツイッターユーザーが「これは去年行方不明になった化学部の学生だそうだ。大学は当時、学生を見つけられなかったため、退学の手続きをした」と暴露した。これに対して、多くのネットユーザーは「四川大学は成都市の中心地に位置するのに、これはとんでもない大事件だ」「当時、(誰かが死体を埋めているのを)見た人がいても、それは死体を埋めているのだとは想像できないだろう。怖すぎ」、「恐怖のレベルがますます高まっている。大学のキャンパスも死体を捨てて埋める場所になった」など多くのコメントを残した。

 ネット上の熱い討論に対して、四川大学保衛処の関係者は20日夜、建物が建てられる前に墓が存在していたとして、学内でも刑事事件は起きていないと発表した。また、成都市警察局によると、現場検証を行った結果、殺人事件の可能性が排除されたという。

 公式の発表に対して、ネットユーザーは「昔は墓があったのであれば、キャンパスの土台を作る時に掘り起こされるはずだ。建物も建てたのに、こんなに浅いところから掘り起こされるわけがあるか?」と疑っている。

四川大学の望江キャンパスで下水道工事を行っていた業者が、教室棟の塀の隅に遺骨を掘り出した。(ネット写真)

 四川大学の遺骨事件は、この前に公式に「自殺」と認定された胡鑫宇(こ・きんう)の事件を連想させた。

 江西省上饒(じょうじょう)市鉛山(えんざん)県致遠中学校の胡鑫宇さん(15)は、2022年10月14日から校内で行方不明になった。その後、胡さんの家族と地元警察、及び千人以上のボランティアが学校周辺や見つける可能性のある場所を絨毯捜索をしたが、依然として見つけられなかった。事件発生から106日後の2023年1月28日、警察は、学校近くの竹林で縊死(いし)している1人の遺体を発見し、DNA鑑定の結果、遺体は胡鑫宇さんだと確認されたと発表した。当局は2月2日に鉛山県で記者会見を開き、胡鑫宇さんは「縊死」と認定された。一方、情報筋によると、胡鑫宇さんは臓器を摘出され、行方不明になった当日に臓器が既に上海に運ばれたという。

 ラジオ・フリー・アジアの報道によると、鉛山県の記者会見後、ツイッターユーザーが「当局が発表した調査結果について」というオンライン投票アンケートを実施したところ、1時間以内に2万人のネットユーザーが回答し、回答者の52%以上が「納得できない」、25.7%が「判断できない」、わずか23.7%が「納得できる」と回答したという。

(翻訳・吉原木子)