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 人生には様々な形をした誘惑があります。これは、成功への道における最大の敵です。自分を律することこそ、目標を達成し、夢に近づけることができます。では、誘惑に直面した時、自分を制御し、欲望を抑え、自律できる人になるにはどうすれば良いのでしょうか。

 華やかな世界に生きる人間なら、誰しも必然的に様々な欲望を抱くことでしょう。たとえば、お金が好きな人もいれば、色好きな人もいれば、美食が好きな人もいます。これらはすべて欲望の表れです。欲望を満たすことで人は快楽を得ますが、過度に欲望に耽ると、心身に害を及ぼし、健康や寿命を損ないます。

 孔子は「君子には三つの戒めがある。青年時代には、血気の定まらないため、色欲を自重すること。壮年時代には、血気が活発なので、闘争欲を自重すること。そして、老年期には、血気が衰えるため、物欲や名利を貪る欲を自重すること①」と言いました。

 明代初期のすぐれた儒学者である方孝儒(ほう・こうじゅ)は、「嗜好と欲望は剣の刃よりも強い。なのに、人々は寒暑による侵害だけに注意を払い、食欲と色欲による禍患を防ぐことを考えないのは、いかがなものか②」と嘆きました。

 清代末期の名臣である曽国藩は、少なめの努力をすれば小さなことを成すことができ、多くの努力をすれば素晴らしい大事業を達成できると信じていました。世界を明らかで美しくするという高い志向を実現するために、彼は自分自身の小さなことから戒めを始めました。曽国藩は、自分の悪い習慣に対して、三つの戒めを決めました。それは喫煙をやめること、虚言をやめること、そして色欲をやめることでした。彼は一日に必ず三回以上自分の行為を振り返り、慎重に慎重を重ねた結果、三つの戒めを全部守り抜くことができました。

 このように、昔から今まで、欲望を抑え、誘惑を避けるための教えや例は数多くあり、それらはすべて参考に値します。さらに、次の8つの方法によって、誘惑から遠ざかることもできます。

1.自制力が弱い理由を見つける

 自制力を失い始めたのはいつ?これをよく考えて、その理由を分析して、記録しましょう。原因を突き止めて初めて、適切な方法を考案することができます。

2.誘惑をすぐに中断し、満足を遅らせる

 満たしたい欲望やニーズを遅らせ、できるだけ早く誘惑の源から離れましょう。深呼吸をしたり、数分間瞑想したり、他のことを考えたりすることで、気をそらし、誘惑の源を遮断することができます。このようにして、通常、数分後に、欲望を大幅に減らすことができます。

 制御不能な考えが生じると、他の好きなことをして、誘惑に直面しているという気持ちを中断することもできます。

 また、欲望を満たすまでの時間を長くすると、欲望を大幅に減らす効果があります。

 重要なことは、欲望ばかりを考える思考を止め、欲望の源から離れることです。

3.戒めを破った後の代価を増やす

 たとえば、勉強をするために、その勉強に対してやや高額な参考資料を購入しましょう。高額なコストを費やしたことで、この勉強にさらに集中することができます。

 たとえば、いつでも見られるところに、やる気を起こせる言葉を書いてみましょう。スマホの壁紙で「まだ遅くない。頑張って」などの言葉に設定して、いつでも見られるようにしましょう。

 さらの例として、運動して体重を減らしたい場合、高額なジムの年間カードを申し込みましょう。心が痛むことによって、使った大金を無駄にしたくないためでも、食欲と怠惰を断ち、トレーニングを続ける原動力になるはずです。

4.やりたいことの意義をしっかりと考え、そのことへの使命感を与える

 欲求を満たすことで、何かのために頑張り続けるモチベーションが妨げられたり、奪われたりします。その場合は、何のために頑張り続けてきたのかを深く理解し、その目的により大きな意味を与える必要があります。

5.小さなことから始め、少しずつ調整して、習慣化にする

 時々、とても大きな変化をすぐに行うように求められると、本能的に抵抗するか、さまざまな理由を見つけて先延ばしにしがちです。そのため、小さなことから始めて、ゆっくりと自分だけの習慣や感覚を身に付ける必要があります。

 たとえば、朝のジョギングをしたい場合は、初日に50メートルのゆっくりとした散歩から始めましょう。その後は毎週、徐々に運動量を増やしていきます。最初のタスクはとても小さくて簡単であり、すぐに達成できるので、先延ばしややる気の損失の可能性が大幅に減少します。

6.誘惑の源から遠ざける

 ポジティブで自律心のある人と友達になり、自制力の弱い人から離れるようにしましょう。そうすることで、自制力に悪影響を及ぼすものを身辺から効果的に減らすことができ、常に誘惑の原因を避けることができます。

7.初心を忘れない

 「本当に諦めたいのか?」

 「今までしてきた事を本当に無駄にするのか?」

 「今日はじっくり考えて、欲求を満たすのを次の日にしよう?」

 強い欲求を持つたびに、深呼吸をして落ち着いて、こう自問してみてみましょう。

8.ポジティブな環境、もしくはお手本を見つける

 何かを成し遂げたい時には、一人だけで続けるのは難しいかもしれません。しかし、理想を同じくする仲間がいて、みんなで努力し、励まし合う環境があれば、自然と頑張れるようになります。

 そして、成功のお手本を見つけ、「私もあの人のようになれる」という目標を自分に持たせることは、自制力を大きく向上させることができます。

 以上、自制力を改善するための方法をいくつか紹介しました。お役に立てれば幸いです。そして、あなたの意見や方法をコメント欄でシェアして頂くのも大歓迎です!

註:
①中国語原文:孔子曰:「君子有三戒:少之時,血氣未定,戒之在色;及其壯也,血氣方剛,戒之在鬭;及其老也,血氣既衰,戒之在得。」(『論語・季氏』より)
②中国語原文:方正學曰:「寒即乎燠,暑即乎涼,自外至者懼其已傷,而不知發乎中者為身之殃。噫!嗜欲之毒甚於劍芒,人惟於寒暑之慎,而不於此之防,何耶?」(『食色紳言』より)

(翻訳・宴楽)