ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ14世(*christopher*, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)とノーベル化学賞受賞者の李遠哲氏(Lawrence Berkeley National Laboratory, Public domain, via Wikimedia Commons)

 100名以上のノーベル賞受賞者は28日、中国共産党(以下、中共)のノーベルサミットへの干渉を非難する声明に署名した。

 同声明によると、米国科学アカデミーが4月に主催するオンラインイベントの1カ月前、駐米中国大使館は電子メールや電話を通じて、ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ14世と台湾出身のカリフォルニア大学バークレー校の名誉教授の李遠哲氏(ノーベル化学賞受賞者)の発言を阻止しようとしたという。

 同声明は「受賞した2人(あるいは他の誰か)の中国以外の会議での発言を阻止するなど、科学界への審査・いじめなどの中共政府の行為に対して、憤りを感じる」と書いている。

 中国出身のプリンストン大学名誉教授の崔琦(ダニエル・ツイ)氏及び元米エネルギー長官、スタンフォード大学物理学教授の朱棣文(スティーブン・チュー)氏も声明に署名した。

 署名者は「私たちの多くは、大切な中国人の同僚や友人がいて、彼らと実りのあるコミュニケーションをしてきた」とし、今回のようなことが再発すると、「中国でのイベント、特に中国政府が全面的あるいは部分的に協賛・支援するイベントに参加する意思に影響を与える」可能性があると述べた。

ノーベル賞受賞者の声明と署名:

ノーベル賞受賞者の声明のウェブページ

(翻訳・吉原木子)