崩壊前のダーウィンズアーチ(Movera at English Wikipedia, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

一、「ダーウィンズアーチ」の崩壊

 東太平洋上の赤道下にエクアドル領のガラパゴス諸島があります。その中の一つのダーウィン島は、面積が2.33㎢の小さな無人島です。

 ガラパゴス諸島はどの大陸からも遠く離れており、閉ざされた環境の下で、多くの珍しい野生動物がそこに生息しています。1835年、ガラパゴス諸島に寄港したチャールズ・ダーウィンは、そこで動物たちの観察を行い、取った記録の変化にひらめき、「進化論」を提唱しました。

ダーウィン島の中心部から1キロ程離れている場所に、侵食によって引き起こされた橋のような外観をしている巨岩があります。それがチャールズ・ダーウィンに因んで名づけられた「ダーウィンズアーチ」です。

 2021年5月17日、「現地時間の午前11時20分、世界的に有名なダーウィンズアーチが目の前で崩壊した」と現地の旅行社がフェイスブックへ投稿しました。同日に、エクアドル環境省はツイッター上にダーウィンズアーチの崩壊写真を掲載し、「自然浸食の結果だ」と説明した上で、崩壊した事実を確認しました。

 写真から、以前2つの巨岩を上部でつないでいた橋の部分が海上に崩れ落ち、2本の柱だけが残っている様子が分かります。

崩壊後のダーウィンズアーチ(エクアドル環境省ツイッターより)

二、20世紀を支配して来た進化論

 ダーウインの進化論はキリスト教の「地上に存在する諸々の動植物は、神が創造したものだ」という世界観と対立しているにもかかわらず、19世紀の後期から、20世紀全般にかけて、科学、知識、教育の分野に於いて世界を席巻し、生物と人類の社会発展の法則と権威的な理論として崇拝されて来ました。

 学校では当たり前のように進化論が教えられ、人間は類人猿から進化してきたと疑いもなく信じ込んだ子供達は学校を卒業し、社会人になり、親になりました。
しかし、「人間は本当に猿から進化してきたのか?」、「神様はいるのか?」、「人間とは何か?」、「私達はどこから来たのか? どこに行くのか?」と、誰もが一度は疑問を抱いたことがあるでしょう。

 チンパンジーは学習能力が高く、遺伝子のおよそ98%が人間と同じですが、「自分とは何か」という疑問を問いかけるでしょうか?

1871年の雑誌に載ったダーウィンを揶揄する風刺画(パブリック・ドメイン)

三、神に対する畏敬の念を失った

 筆者は無神論を信奉する共産主義の国に育てられ、進化論の信奉者でした。

 日本に留学した時、ある日、著名な教授の講義を受けた際、「僕の一番の愛読書は『聖書』だ」と、教授がさりげなく言いました。

 「ええ? こんなに著名な学者も神を信じているのか? それは迷信ではないか? 宗教は苦しむ人々のための、精神的なアヘンではないのか?」と強い衝撃を受けました。当時、大変動揺した自分を、今でも鮮明に覚えています。

 教授が講義で言ったさりげない一言は、私の人生を変えました。それから、私は神を求める旅を始めました。

 紆余曲折を経て、無神論、進化論の固い殻をついに突き破った私は、法輪大法の修煉者になりました。「人間はどこから来て、どこへ行くのか、人間の使命とは何か」がすべて分かりました。

 大紀元編集部が出版した『悪魔がこの世界を統治している』では以下のように書かれています。

 『ダーウィンの進化論には欠陥があり、長い間、信用のない仮説とみなされていた。しかし、悪魔は神と人間の絆を断つため、この粗悪な理論を利用した。人間を動物と同等のレベルに貶め、人間の尊厳や、神に対する畏敬の念を失わせた。』※1
 
 進化論は人々の神への信仰を放棄させ、神と人間の絆を断ち切る働きをして来ました。

 全てのことに偶然はなく、必然であると言われていますが、2021年5月17日に崩落したダーウィンズアーチは進化論の崩壊を暗示してはいないでしょうか?

※1 著者:九評編輯部 『悪魔が世界を統治している』 第一章「人類を壊滅する邪悪の陰謀」 1.人類の思想を堕落させる C.進化論という冒涜より(https://www.epochtimes.jp/p/2019/06/35364.html)

(文・一心)