レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐 」(パブリック・ドメイン)

 G7首脳会議が13日に英国コーンウォールで閉幕した。サミット会議の共同声明では、矛先を中国共産党(以下、中共)に向け、台湾、新疆ウイグル自治区、香港など一連の中共タブーを挙げ、中共の不満を引き起こした。中国人漫画家がG7サミットを風刺する絵をインターネットに投稿し、話題を呼んだ。

 一部の海外メディアは、習近平氏が構築しようとしている中国イメージを損なう可能性があると指摘した。

 ウェイボー(Weibo、微博)でハンドルネームが「半桶老阿湯(音訳:バントンロアト)」というネットユーザーは12日、「最後のG7」と題した風刺画をネットに投稿した。同風刺画は、イタリアの有名な画家レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた名画「最後の晩餐」を模倣したもので、G7サミットに参加した各国首脳がイエスと12人の弟子に扮し、各国の国旗や特別な動物で首脳を表現した。

「最後のG7」と題した風刺画(微博キャプチャー)

 ボイス・オブ・アメリカの記事によると、G7サミットを漫画で嘲笑する中国人漫画家は、「半桶老阿湯」が初めてではないという。5月上旬、「烏合麒麟(音訳:ウハキリン)」というハンドルネームの中国人漫画家は、1900年八カ国連合軍の古い写真をベースにして加工した。当時の八カ国のように、今のG7も中国を「苦しめようとしている」と示唆した。「烏合麒麟」はウェイボーで「戦狼画家」と自称し、「半桶老阿湯」も「戦狼 」と名乗らないかと問いかけた。

 面白いことに、中共政権のG7共同声明文に対する怒りの反応は、上記の風刺画ほど世界や海外メディアの注目を集めておらず、話題にならなかったという。

(翻訳・徳永木里子)