米下院議員のモー・ブルックス氏(Public domain, via Wikimedia Commons)

 米下院議員のモー・ブルックス氏と6人の共同提案者が今週、「米国の大学は、外国の国や団体からの金銭的な契約や贈与をすべて報告し、すべての外国人寄付者の名前を公開することを義務付ける」という法案を提出したことが、米メディア「ブライトバート・ニュース・ネットワーク」の15日に引用したプレスリリースで分かった。大学には、贈与の理由、条件、資金が使用される学部・学科・プログラムを記載することを義務付けるという。

 これまで、米大学は高等教育法第117条に基づき、年間25万米ドル(約2731万円)を超える海外からの贈与のみ報告が必要とされていた。

 同プレスリリースでは、「トランプ政権が学校に報告を命じるようになるまで、117条は施行されてこなかった。大学が法律を無視して何十億ドルもの海外資金をかき集めることができた」ことにも言及した。「2020年の報告書で、米教育省は、大学が少なくとも65億ドルの外国からの資金提供を報告していないことが明らかになった。多くの大口寄付者が米国の敵対関係にあり、その中で中国は主な提供源である」

 同報告書はさらに「米国に敵意の強い外国企業は、現行法律で定められた25万ドルの基準額を超えないように複数の小切手を発行し、各小切手の発行時期を空けており、学校側の報告義務を無くした」と指摘した。

 ブルックス氏はプレスリリースの中で「米国の納税者から大量の補助金を受けている大学が外国のお金を受け取るなら、そのすべてを開示すべきだ」と明言した。

(翻訳・徳永木里子)