11月14日のG20サミットで、米女性記者がバイデン氏と習近平氏に人権問題に関して質問しようとしたところ、中国代表団の役人から突き飛ばされる事件が発生した。
その後、ホワイトハウスの関係者が直ちにその中国役人を阻止した。中国共産党の「戦狼」が国際メディアの前で公然と暴力を振るい、世界を唖然とさせた。
AFP通信(フランス通信社)の報道によると、バイデン氏と習氏の開会挨拶の直後、つまり非公開の会談に入るまでのわずかな時間に、ある米国人記者がバイデン氏に「会談で習氏に人権問題を提起するか」と大声で尋ねた。突然、マスクに中国国旗が印刷されている中国代表団の男性役人が、女性記者のリュックを強く引っ張ってバランスを崩させ、このホワイトハウス記者を入口に激しく押し出そうとした。当時、ホワイトハウスのスタッフ2人はすぐに介入し、中国側にこのテレビ記者に干渉しないよう求めた。
英紙「デイリー・テレグラフ」は、中国本土では、当局者が記者に手を出したり、暴力を振るったりすることはよく見られ、珍しいことではないと報じた。中国共産党当局は気に入らない記者をよく処罰したり、拘束したりしている。
中国国際問題研究所のある学者は、「米中関係が緊張する原因はほとんど『台湾問題』であり、それが中国共産党のレッドラインとなっている可能性がある。そして、中国共産党が最も恐れているのは、面と向かって人権問題を提起されることだ」と指摘した。
中国共産党の戦狼による一連の外交措置は、中国のイメージを悪くさせている。米国のピュー研究所が今年、世界19カ国(地域)の24525万人を対象に、中国に対する好感度を調査したところ、82%の米国人と80%の韓国人が中国共産党支配下の中国に否定的な見方を持っていることが分かった。
(翻訳・藍彧)