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中国の古典書籍による6月の降雪に対する解釈

(イメージ:Wikimedia Commons / Supermanuk / CC BY-SA

 北京日報は、連日高温の北京で28日午後3時ごろ、北京東城区に住む市民が5、6分くらい窓の外に雪が降っていた現象を報じました。

多くの古典書籍によると、猛暑に降雪するのは朝廷の凶兆

 古代の人は、酷暑の時に雪・雹・雪あられが降るのは、悪い兆しであることを信じていました。

 『暦学会通』には「空から雹や雪が降ってくると、外敵による侵略があり、内政による独裁があることを意味する(原文:雨雹雨霰,外国侮而臣後空)」と書いてありました。

 『天鏡』には「夏にみぞれが降ると、必ず多くの人が死ぬ、戦争が起きる(原文:夏雨雪,必有大喪,天下兵起)」と記されています。

 『詩推度災』には「天地の掟に逆らい、あるいは背徳的な行いがあれば、夏にみぞれが降る(原文:違天地,絕人倫,則夏雨雪)」と書かれております。

 晋の恵帝光煕元年(西暦306年)に空から雪あられが降ってきました。『晋書』には「雪が降るべき時期ではないのに雪が降ったのは、王が正しい助言を聞けないことを示す。同年、恵帝が崩御した(原文:今雪非其時,此聽不聰之應。是年帝崩)」と記録されています。

学者:旧暦68日に雪は、当世最大の冤罪に関係する

 中国は昔「6月に雪が降ると、必ず冤罪がある」という言葉があります。「竇娥冤(とうがえん)(注1)」の物語は広く知られています。今北京に「6月の雪あられ」が現れたのも決して偶然ではなく、世の中には冤罪があるという天から世の人々へのお告げです。

 あるネットユーザーが、44年前の1976年に河北省で発生した マグニチュード7.5の「 唐山大地震」と、今回の北京での「雪あられ」が同じ日で、どちらも7月28日だと気づきました。「唐山大地震」の死者は65万人に達しました。

 米サウスカロライナ大学エイキン校ビジネススクールの謝田教授はツイッターで、7月28日に北京で雪が降った日はちょうど旧暦の6月8日にあたり、21年前の1999年7月20日も旧暦の6月8日でした。1999年7月20日は中国共産党が法輪功を取り締まり始めた日であり、生きたまま臓器摘出という罪を犯し、当世最大な冤罪を生み出したとツイートしました。

 注1:旧暦6月に雪が降ることは、中国ではよく冤罪のたとえとして使われている。竇娥冤(とうがえん)の物語に由来する。

 竇娥冤の物語(ウィキペディアより):主人公の竇娥(とうが)は、主人に先立たれ未亡人となり姑と暮らしていた。竇娥はならずものに言い寄られ、それを拒むとならずものは姑を殺害した上、その罪を竇娥にかぶせた。竇娥は死刑を宣告され、処刑前に最期の言葉を残した。その内容は、もし冤罪であれば、竇娥の血が旗に飛び移り、真夏に雪が降り、楚州に三年間干ばつが続くというものであった。そして、処刑後にこれらのことが実現した。

(文・元歌/翻訳・藍彧)

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