映画「赤竜の爪(Claws of the Red Dragon)」(イメージ・YouTubeスクリーンショット)

 9月28日、ファーウェイグループ創業者の任正非の娘、ファーウェイグループ最高財務責任者の孟晩舟の身柄引き渡し事件が、再びカナダのバンクーバーで開廷し、米国への身柄引き渡しをめぐる議論が続いている。孟晩舟がつけたピンク紫色のマスク、右下にMade In Taiwanとプリントされた文字が意外にも焦点になった。

 検察によると、孟晩舟は2013年8月にHSBC(金融グループHSBCホールディングス傘下の香港上海銀行)との会議でパワーポイントを使ってプレゼンテーションを行ったが、文書の内容はファーウェイとイランに拠点を置く子会社の香港星通技術有限公司(Skycom Tech Co Ltd) との本当のつながりを隠していたため、イランのビジネス問題でHSBCを誤導し、銀行を米国の対イラン制裁に違反させる原因になったという。

 しかし、孟晩舟の弁護士は、米側が提供したパワーポイントの証拠には、ファーウェイが「香港星通技術有限公司」との真実な関係を隠蔽していないことを示す重要なメッセージの2ページが欠落しており、米国がカナダを意図的に誤導して身柄引き渡しを成立させようとしていると述べた。

 審理はまだ続いており、外部から高い関心を持たれている。

 今回出廷した孟晩舟は、ストライプ模様のシャツにベージュのズボン、電子シャックル、特に「Made In Taiwan」と印字されたピンク紫色のマスクの出で立ちが、思わぬところで注目を浴びることになった。

 ファーウェイと中国共産党政権の秘密関係を映画化した「赤竜の爪(Claws of the Red Dragon)」が昨年秋に放映されだ。報道によると、映画「赤竜の爪(Claws of the Red Dragon)」はファーウェイ副会長兼最高財務責任者の孟晩舟が逮捕されたことから題材を得ている。孟晩舟はバンクーバーでカナダ警察に逮捕されたことや、中国政権が報復としてスパイ容疑でカナダ人男性2人を逮捕したこと、麻薬密売を理由に二人のカナダ人に死刑判決を下したことも映画に含まれている。

(翻訳・藍彧)