キリバスの議会議事堂(Wikimedia Commons / Jopolopy / CC BY

 昨年9月、太平洋の島国であるキリバスが台湾と断交してすぐに北京と外交関係を樹立した。近日、駐キリバスの中国大使唐松根が今年3月に同国のタネスィ・マアマウ大統領を訪問した時の写真が公開され、バッシングを受けた。

 台湾の「自由時報」の報道によると、今年3月に唐松根がキリバスでマアマウ大統領と面会した。飛行機から降りた唐松根の写真が先週末公開され、インターネット上で広がった。写真では、唐松根は、地面に横たわる30名地元の若者で構成された「人体のカーペット」の上を歩き、伝統的な衣装を身にまとった2人の女性が横で彼を支えた。

 これは現地一部の島の歓迎式典だと言う人もいるが、地元の記者リム・リモンさんは台湾から来た中華民国の大使が過去に同じ島を訪れたことがあるが、同じようなことを見ていないと述べた。一部の地元住民はこのことに憤りを感じているそうだ。

 この事件は多くの国の政治家を驚かせた。オーストラリア太平洋事務所の責任者は同様の式典に出席したことが一度もないと述べた。パプアニューギニアの元外交官であるデイブ・シャルマ氏は、オーストラリアの外交官が同式典を受け入れると、ショックを受けるだろうと話した。駐キリバスの米軍将校コンスタンティン・パネイオトウ氏は、いかなる国からの大使が誰かの背中を歩くことは想像できないとし、中国大使には仰天したと話した。

 一部のネットユーザ―は「キリバスが他国の新任大使を迎えるために自国の若者が踏みにじらせているとは信じられない」「キリバスの国歌『Teirake Kaini Kiribati』には『立ち上がって、キリバス』なのに」「これはまさに中国共産党がこのように人権を踏みにじっていることを示す写真だ」とコメントした。

(翻訳・北条)