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 中国気象局によると、6月29日以降、江西省北部で数回の豪雨が発生し、14県(市)の累積降雨量は過去最高を記録した。

 豪雨の影響で、同省にある鄱陽湖の水位が警戒レベルを超え、長江の水が7月6日夜11時鄱陽湖に逆流し、7月9日19時には鄱陽湖の水位が21メートルに達し、警戒水位を1.5メートル上回った。 同省の多くの河川の水位が警戒レベルを超え、数カ所で歴史的記録を超える洪水が発生した。

 また、「南方都市報」によると、7月8日夜、江西省鄱陽県の堤防が決壊し、地元の農地約15万ムー(約148.5万平方メートル)が冠水した。

 7月9日夜9時頃、鄱陽県中州圩の堤防が決壊し、決壊口は約100メートルにも及び、地元15の村が水没した。

 鄱陽県水利局の報告によると、7月10日現在、14の堤防が決壊した。

 江西省緊急管理局の報告によると、7月10日午後4時30分現在、洪水は南昌、景徳鎮、九江、上饒などの10の市と95の県、439.8万人に大きな被害をもたらし、農作物の被害面積は387.4千ヘクタール、直接的な経済損失は49億元(約751億円)になるという。

 中国の中央気象庁によると、7月12日夜から13日にかけて、長江流域の重慶、湖北、安徽、江蘇、浙江、貴州、雲南などの一部地域で集中豪雨が降った。

 12日の江西省緊急管理局の公式ブログによると、長江流域にある鄱陽湖の水位は1998年7月30日にあった洪水の時よりも高く、水位の上昇が続いているという。

 中国衛星気象センターによると、長江の水位は警戒レベルを超えた状態が続いており、鄱陽湖に隣接する5つの河川の洪水が相次いで鄱陽湖に注入され、今後数日間湖の水位は上昇し続ける見込み。湖の水はまず支流の最後尾区間や中小河川に浸水し、近隣の農地や町が壊滅的な危機に晒されているという。

 「中華都市地理」というウェイボー(微博)のアカウントによると、7月8日、鄱陽湖は4942.6平方キロメートルに拡大し、青海湖は4583平方キロメートルを超え、数日のうちに中国最大の湖となった。

 中国政府が発表した12日正午までの統計データによると、中国は今年洪水により、江西省、安徽省、湖北省、そして湖南省を含む27省で少なくとも延べ3789万人が被害を受け、28,000棟の家屋が倒壊、141人が死亡・行方不明となり、およそ3532ヘクタールの農作物が被害を受け、経済的損失は822.3億元(約1.26兆円)に達した。

(看中国記者・黎小葵/翻訳・藍彧)