2018年4月27日~28日、神韻国際芸術団の日本公演は名古屋公演を終えて、兵庫県の西宮へと移った。当初27日の公演は予定されていなかったが、28日の公演が早々と完売になったため追加公演が実施された。日本公演は残すところ5月1日と2日の京都公演のみとなった。

司会者の説明によると中国国内ではこの公演が禁止されているという。世界中で歓迎されている公演が文化の発祥地で公演できないとはどういうことなのだろうか?

失われた輝宝

中国の伝統文化は独裁政治の脅威とみなされ、数十年にわたって破壊されてきた。この状況を危惧する芸術たちが、破壊されてしまった伝統文化の神髄を蘇らせるため、2006年にニューヨークで神韻芸術団を結成した。現在でも中国国内での神韻公演は禁止されているが、最初1つだった芸術団は5つとなり、毎年世界各地で巡回公演を行っている。

「神演技でした」

小説家の岡本衛氏「神演技でした」(撮影:廣田寛光/看中国)

 

「創造主が出てきてタイムトラベルしているみたいでした。私は創造主を信じています」と語るのは小説家の岡本衛氏、神韻の舞台を「神演技」だったと高く評価した。

彼は音楽について、中国的でもありモダンでもあり、生演奏でホールの音響もとてもよかったですと述べ、「この公演をするにあたってものすごく訓練されているのがわかりました。健全な体には健全な精神が宿ると言われていますがその通りだと思います」と語った。

また、中国で迫害されている法輪功修煉者のことを初めて知った岡本氏は「本当に弾圧されているならなんとかしてほしいと思います」と憤りを感じていた。

彼は最後に「素晴らしい作品をありがとうございました」と神韻芸術総監督にメッセージを残した。

「この公演から正義を伝えることを感じた」

英国スタフォードシャ救急局S.C.A.T(特殊災害医療チーム)チーフマネージャ今中聡氏(撮影:廣田寛光/看中国)

英国で特殊災害医療チームのチーフマネージャを務める今中聡氏は、「東洋人女性の舞踊で表現される表情、西洋人には出ない優しさ、笑顔や恥じらいがありますが、それがよく見えました」と穏やかに語った。

「神戸でも大災害がありました。日本人は大きな悲しみもすぐに忘れ去ろうとし、悪い過去を伝えないところがあります」と過去を振り返り、「この公演から正義を伝えることを感じた」とポジティブなエネルギーを受け取ったという。

「あのような迫害は間違っている」

株式会社イトハン代表取締役・村上民雄氏と夫人、鑑賞のために徳島から来た(撮影:廣田寛光/看中国)

「バイオリンと金管楽器がとても耳に残り、踊りともマッチしていました。また内面の美しさも感じた。これはただのダンスではなく舞踏」と語るのは、オリジナル介護器具や防災用品を取り扱う株式会社イトハンを経営する村上民雄氏。

テノールが好きな村上氏は、テノール歌手の天歌氏の声量の大きさに圧倒され、思わず歌詞を見るのを忘れてしまったと高く評価した。

奥様も「後ろから飛び出してくる演出、踊りの美しさ、徳島から来ましたが見に来て良かったです」と語ってくれた。

村上氏は中国で信念のために迫害を受けている修煉者がいることを知り、「共産国支配下では言論の自由もない、このようなことに対して普通の民主国家のように改善していってほしい。あのような迫害は間違っている」と語った。

(田作驕)