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 武漢市政府の最新の通達によると、2020年1月5日午前8時までに、武漢市内で計59件の原因不明のウイルス性肺炎の症例が報告された。59名の患者の中で、最も早く発病したのは2019年12月12日で、最も遅い発病は12月29日である。

 武漢で発生した正体不明の肺炎はすでに全世界の警戒を引き起こした。『ラジオフリーアジア(RFA)』によると、世界保健機関(WHO)は湖北省武漢市で発生したウイルス性肺炎に関心を示しており、現在は状況を監視し、事件について中国政府と連絡を取り合っている。

国内外の対応の違い

 シンガポール政府は1月3日、武漢発の旅客機の乗客の体温を検査すると発表した。

 同日、香港は「厳重」警備を発動し、武漢の肺炎に対応した。次の日、香港の公立病院は過去2週間に武漢を訪問したことがあり、発熱、呼吸器感染或いは肺炎症状の患者6名を受け入れた。

 マカオ衛生局も1月4日から、陸路口岸の検疫を強化し、関門、港珠澳大橋、珠澳跨境工業区の国境駅、蓮花口岸などの陸路口岸の入国レーンで、運転手と旅客の体温を検査している。

 対照的に、今回の肺炎症例が発生した武漢では、人を防ぎ、ウイルスを防がないという奇妙な現象が出現したようだ。

 「蘋果日報」によると、武漢で隔離患者を治療している金銀潭病院は厳密な防疫は行われておらず、疫学情報や隔離階層からの隔離についての告知もされていない。奇妙なことに、外来の人々が警戒されているようで、見知らぬ顔を見ると、病院の従業員がその人たちから目を離さない。さらに、ウイルスの感染防止よりも人を警戒し、「客を追い払う」医師もいる。武漢市の多くの市民は感染の予防意識もなく、マスクをつけていない。

 また、武漢市政府はこのほど8人を摘発し、彼らが不適切な情報を公表・転送したと発表したが、「不適切な情報」とは何かは言及されておらず、処罰内容も公表されなかった。

(翻訳・柳生和樹)