(イメージ /PxHere CC0 1.0)

 静かな午後、庭園のベンチに座っている親子は、新聞を読んでいる大人になった息子とそばに静かに座っている父です。

 突然、一羽の雀が近くの薮に飛んできました。父は「それは何?」と聞きました。話を聞いた息子は雀の方向へ見ながら「ただ一羽の雀です」と答え、話し終わったら頭を下げて新聞を続けて読みます。

 父は頷いて、何かを考えているようです。雀が草むらで飛んでいる姿を見て、もう一度聞きました。「それは何?」
息子は嫌々頭を上げて、顔をしかめて「父ちゃん、さっき言っただろう。雀だよ」と言いました。その後、新聞紙をパッと開いて、続けて読みます。

 雀が遠くない芝生に飛び移すと同時に、父が地面の雀を見ながら、体が少し前に傾いてもう一度聞きました。「それは何?」

 つい、いらいらした息子は新聞紙を閉じて「雀だ。父ちゃん、一羽の雀だよ」と言って、怒った目で横に座っている父を注視します。

 父は息子を見なく、雀に向けてもう一度聞いた。「それは何?」

 怒った息子は手を振っていて大声で父を叱ります。「どういうつもりだ!何回も言っただろう!ただの『一羽のスズメ』だよ!わかんないのか?」

 疑問を抱いた息子は何も言わずに立ち上がる父に「どこへ行くの?」と聞きました。父は手を振って、一人で部屋に戻すつもりです。

 雀が飛んで行きました。気落ちになった息子は新聞を捨て、ため息をつきました。

 しばらくして、小さい本を持っている父が帰ってきました。父があるページを開いて、息子に渡して、ある段落を指して「読んで」と言いました。

雀(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 すると、息子は読みかけます。「今日、3歳になったばかりの息子と公園で遊びました。一羽の雀は目の前に来て、息子は興味津々で21回「それは何」と聞いて、私は21回「一羽の雀だ」と答えました。彼は1回を聞いて、私は彼を1回キュっと抱っこしてあげて、繰り返し繰り返しそうやっていました。まったく飽きません。我が子は可愛いなぁ〜としか思わないからだ……」

 父の目元の笑いシワが寄って、まるで過ぎた昔をもう一度見たようになりました。読んで終わった息子は恥ずかしいと思いながら、本を閉じて、涙を我慢しながら両腕を広げて父をしっかり抱き締めました。

 実は、父は老いぼれではなく、雀を見て一緒に過ごした親しみを思い出すだけで、何回も繰り返し聞きました。日記に書かれた可愛かった子供はもう立派な大人になりました。かつて父の後ろに付いていく「それは何?」ばかりを聞いていた子供はではありません。ただ一人で新聞を読んだばかり、隣の父に全然気になりません。昔日はもう思い出になったが、今の彼は父に4回だけ聞かされて、もう怒りが爆発しました。

 これは改めて考えるべき話だ。短い五分間に重い話題を縮めるからだ。もし愛の深さが測れれば、子供と親はどちらの愛が深いだろう。

(翻訳・平清竹)