中国が建設したインドネシア高速鉄道で18日、試運転中の脱線事故が起き、7人が死傷した。(インドネシア国家警察署のFacebookより)

 中国が建設したインドネシア高速鉄道で18日、試運転中の脱線事故が起き、7人が死傷した。

 インドネシアメディア「コンパス」19の報道によると、試験走行中の列車が18日午後、バンドンのパダララン(Padalarang)で脱線事故を起こし、少なくとも2人が死亡、5人が重傷だった。死者は高速鉄道で働く技術者で、工事も一時停止された。

 インドネシア国家警察署のデディ・プラセヨ(Dedi Prasetyo) 部長は19日、「国家警察本部は現場に法医学者と指紋認識の専門家チームを派遣し、できるだけ早く鉄道事故の死傷状況を検証する」と述べた。

 同氏はまた、「死亡したのは中国人で、中央と地方の警察官は事故の原因を調査し、死傷状況を随時に更新する」と明かした。

 インドネシアの多くのネットユーザーは犠牲者に同情を表した一方、かつてインドネシア高速鉄道計画の入札に失敗した日本が、インドネシアに安全で堅実な新幹線技術を再び提供するよう望んでいる。

 当初、同鉄道の建設は日本と中国が受注を競っていた。結局、中国側はインドネシアのために競争的な融資パッケージを用意し、インドネシアに公費負担を求めないとする融資条件が決め手となり、日本に勝った

 インドネシア国民協議会で交通・インフラ建設を担当する第五委員会のアーワン(H. Irwan)議員は、中国・インドネシア高速鉄道合弁会社(KCIC)の操業停止を求め、今回の事故は中国が建設した鉄道の安全と品質が基準に達していないことを証明したと述べた。

(翻訳・吉原木子)