ガスマスクを着用している警察が突然この男性の目にむけてトウガラシスプレーを噴射した(イメージ:ツイッター動画のスクリーンショット)

 10月31日夜、ハロウィンを祝った香港市民の多くは抗議デモに参加した。デモ参加者は「覆面禁止法」に抗議し、習近平氏や林鄭月娥氏のマスクなどをかけた。

 サウスチャイナ・モーニング・ポスト(「南華早報」)の記者・Chris Lau氏がツイッターで一つの動画を公開した。この動画では、ある男性の香港市民が警察に警戒線の位置を聞いたとき、ガスマスクを着用している警察が突然この男性の目にむけてトウガラシスプレーを噴射した。この男性はすぐに手で目を覆った。

 この怖い過程は記者によって録画され、ツイッターで公開された。この動画を見た香港市民は香港警察を「黒警(腹が黒い警察)」と呼んだ。

 デモ参加者に対し、香港警察は複数回トウガラシスプレーを使用し、催涙弾など数種類の銃弾を発射した。約10名のデモ参加者が逮捕されたという。

*トウガラシスプレー(ウィキペディアにより):
 トウガラシスプレーは、刺激的な薬品であり、目の痛み(一時的な盲目)・呼吸困難・鼻水・せき・皮膚の灼熱感などの症状を引き起こし、場合によっては数時間持続する。ロサンゼルス・タイムズは1995年6月に、トウガラシスプレーの警察使用によると思われる死者が1990年以降少なくとも61人に上るとの発表をした。過剰な噴射を受けて呼吸困難等を引き起こしたための死である可能性がある。アメリカ軍のアバディーン研究所は1993年にトウガラシスプレーが突然変異を誘発する影響、発癌性の影響、増感、心血管で肺毒性、神経毒性などの致死的な作用を引き起こすことがありうると発表した。

(翻訳編集・黎宜明)