鄱陽湖は、深刻な干ばつで干上がり、湿地になり大草原と化している。(ネット写真)

 中国江西省北部、長江南岸にある鄱陽湖は、深刻な干ばつで干上がり、湿地になり大草原と化している。湿地草原に惹きつけられた観光客が、車で好き放題にドライブし、注目を集めた。

 中国メディア「澎湃新聞」によると、継続的な干ばつにより、中国最大の淡水湖である鄱陽湖の水位が、史上最低水位を更新し、露出した湖底が広大な草原になったという。

 大勢の観光客が、草原の風景に魅了されて観光に訪れるが、一部の観光客は車で湖岸に入り込み、好き勝手にドライブし、湿地や草原に深刻なダメージを与えていた。湿地の多くの植生が枯死(こし)し、湖底の露出が激化し、深刻な損害をもたらした。

 江西省廬山市林業局の関係者は16日、記者に対して、「最近、多くの人がSNSに鄱陽湖の写真を投稿したため、大勢の人が惹きつけられ、観光に来るようになった」と述べた。

 今年、中国南部の干ばつが深刻で、7月以来、長江流域の降雨量は平年同期より5割近く減少した。現在、長江中下流域と鄱陽湖、洞庭湖の水位はいずれも史上最低を記録している。

 中国水利部が発表したデータによると、7月以降、長江流域の降水量は平年同期より45%減で、1961年以来の同時期より最も少なかった。鄱陽湖は1951年の記録開始以来、最も早く渇水期に入り、渇水期の水位の記録を絶えず更新している。8月末になっても、鄱陽湖の水源問題は効果的に緩和されておらず、1日に20平方キロ以上のスピードで干上がり続けている。

(翻訳・吉原木子)