預金者が南京銀行前で「冤」の文字の看板を掲げて抗議している(ネット写真)

 中国浙江省にある南京銀行の支店では、2日朝、約40人の預金者が「冤」の文字の看板を掲げて抗議した。南京銀行は河南省の村鎮銀行の決済銀行であり、南京銀行の預金者は現在50万元(約1000万円)以上の大口預金を引き出せず、預金者は南京銀行が自分たちのお金を移し替えたと考えている。

 河南省と安徽省の5つの村鎮銀行では今年4月中旬に、現地の銀行がオンラインシステムを停止し、預金者がお金を引き出せなくなった。公安当局により、銀行が河南新財富集団に操られ、公的資金を不法に吸収・横領していると判明した。その後、銀行の多くの幹部が捜査・起訴された。

 2日、南京銀行の支店の前で抗議する人々は、預金者の預金が南京銀行から河南省の村鎮銀行に清算され、預金者は今、50万元以上の大口預金を引き出せないと述べた。預金者は南京銀行に対し、預金者のお金がどこに移されたのか説明するよう要求した。

 浙江省にある南京銀行の支店では、大勢の抗議者が「冤」の文字の看板を掲げ、「金を返せ」「預金を返せ」と声を上げて抗議していた。当局は50人以上の警察官と警備員を出動させ、デモ参加者を取り囲んで追い払った。

(翻訳・徳永木里子)