陳情現場(YouTube動画のスクリーンショット)

 中国河北省唐山市では14日、政府が住宅建設資金を不正流用し、1384人(世帯)が家を失い、数百人の所有者が路上でひざまずいて陳情し、世論の話題となった。

 あるネットユーザーがウェイボー(微博、Weibo)で暴露したところ、この事件の発端は、5月末に唐山市政府が住宅建設資金4.8億元(約95億円)を不正に流用し、1384世帯の住宅所有者が家を失ったため、数百人が政府市役所の前でひざまずいて陳情したが、今のところ解決されていないとのこと。

 ネットユーザーは「中央政府は資金の流れを徹底的に調査し、資金を回収し、国民に公正な判決を与えてください。この物件には高齢者が多く、彼らはネット上で投稿などができないので、みなさんがこの事件に関心を寄せてください」と書き込んだ。

 本件に詳しいある市民の説明によると、本来、期日通りに引き渡せたはずの物件なのに、今年2月から一向に工事が再開されず、所有者が関係者に問い合わせたところ、住宅建設に使う資金口座の残高がゼロで、住宅建設を続けるための資金がもうないことを知らされたという。

 インターネットで流された動画には、市民が弾圧され、高齢者が警察に引きずられてパトカーに押し込められるなど、陳情現場が悲鳴を上げる様子が映っている。

 15日、ウェイボー上で事件の暴露を詳しく説明する記事が削除され、この事件の見出しも検索ランキングから撤去された。

(翻訳・藍彧)