サル痘ウイルスの世界的な広がりマップ(赤色は2022年のアウトブレイク)(ArcMachaon, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

 ヨーロッパなどでサル痘ウイルスが感染拡大する中、中国の武漢ウイルス研究所では数カ月前、サル痘ウイルスの実験が行われていたと、米メディア「ナショナル・パルス」22日の報道で分かった。

 米メディア「ナショナル・パルス」の報道によると、中国の武漢ウイルス研究所の研究者9人が執筆した論文は、中国微生物学会の学術誌「Virologica Sinica(中国ウイルス学)」2021年8月に投稿し、2022年2月に初めて発表されたという。武漢ウイルス研究所の研究者は、ゲノムの大きさ(総塩基数)の大きいウイルスの人工作成方法を改善し、サル痘ウイルスのゲノムDNA断片の効率的な人工作成が成功した。

 この研究は2022年2月に初めて発表されたが、これは、現在米国に到達したとみられる最新のサル痘患者の国際的発生が起こるわずか数カ月前のことだった。

 この新たな方法がウイルス学的研究に応用される時、作成されたウイルスが伝染性を持っている場合、疫病として流行される可能性がある。

 しかし、中国大陸のネットユーザーは21日から、2021年8月8日のウェイボー(微博)での投稿内容、「新型コロナウイルスの出所がますます明らかになってきたが、米国ではより毒性の強い天然痘ウイルスとサル痘ウイルスに注意しなければならない」を大量に転送している。25日までに、5万人以上が「いいね!」をし、4万人近くがリツイートし、5千件以上のコメントが残された。

(翻訳・藍彧)