農地で田植えをしているある農民が警察に強制連行された(YouTube動画のスクリーンショット)

 中国河北省邯鄲市磁県のある農民はこのほど、公式ネット上で県の役人に「農作業をするための通行証を発行してもらえないか」とメッセージを残したところ、政府はすぐに「民衆は家から出ないようにしなければならない」と答えた。話題となった。

 中国初の市場化されたビジネス日刊紙「第一財経日報」16日の報道によると、あるネットユーザーが14日、人民網で河北省邯鄲市磁県の県党委員会書記に「私は磁県鴻翔家園に住んでいる農民で、岳城村で100ムー以上の土地を請け負っている。今は灌漑期間であり、春トウモロコシの播種時期でもあり、うちの県で通行証を発行してくれるかどうかを聞きたいのだ」というメッセージを残したという。

 河北省邯鄲市磁県県党委員会事務局は15日、「本県は現在、疫病予防と制御の重要な時期にあり、疫病予防と制御の要求により、全県は静止状態を維持し、人々は家を出てはいけない」と回答した。

 この件はネットユーザーの大きな反響を呼んだ。

 「頭おかしいじゃないのか?耕作時期を逃すと1粒も収穫できない。政府はそれを知らないのか?」

 「大躍進時期の製鉄の影が見えたようで、3年間の困難な時期のバージョン2.0がまもなく到来するのでは?」

 「自分の怠慢で、種を蒔くべき時に蒔かなかった結果、種を蒔くのに最適な時期を逃してしまい、その年の作物が確実に不作になってしまう。これらの悪党どもは、このことを知っているか?」

 中国の春耕期間中に、当局が疫病予防を理由に春耕中の農民の作付けを認めていないのは河北省だけではない。農地で田植えをしているある農民が警察に強制連行され、「緊急事態下で政府が出した命令に違反している。なぜいくら忠告しても聞かないのか?」と警察に叱責された動画がネット上で流れている。別の動画では、東北地方の70代の農民が畑で警察と口論している様子が映っている。

 「70代の私が畑を植えるのは、とても大変なことだ。逮捕するというなら、誰を逮捕するんだ?私たちは皆、農民で、一般庶民だ。誰も犯罪していない」

 別の農民、「なぜ合法的な市民を逮捕するんだ?」

 70代の農民、「これはあまりにも腹立たしい」

 警察官、「反乱を起こしたいのか?」

 農民たち、「私たちは農作業をしたいだけなんだ!農作業をしたいのは間違っているのか?畑を植えるのは何の反乱なんだ?」

(翻訳・藍彧)