エジプトのミイラのように全身をテープで巻かれた男性(ツイッター動画のスクリーンショット)

 北京上層部の圧力で、極端な防疫対策が再びエスカレートし、奇妙な予防措置が続出したため、市民の不満が強まり、7日夜には上海で警察と市民との激しい衝突が起きた。

 中国共産党政治局常務委員会は5日に会議を開いた。会議では、当局の「予防と制御の指針は党の性質と趣旨によって決まる」とし、「上海保衛戦に勝つ」ことと「コロナゼロ」政策を堅持することを要求した。

 中国共産党の圧力で極端な防疫対策が再びエスカレートした。ウェイボー(微博、Weibo)7日の投稿で、5日夜から上海の予防対策が急にエスカレートし、1人が感染するとマンション全員が隔離に送られることが明らかになった。当該ネットユーザーは、「5月4日、閔行区(びんこうく)莘荘鎮(しんしょうちん)団結花苑のPCR検査で、36号棟の1人が陽性と確認された。5月5日の夜、36号棟に残っていた住民は全員、突然隔離施設に送られ、同時に団地の消毒殺菌が行われた。これは防疫措置の大幅なエスカレートだ」と述べた。

 また、ツイッターで流された動画には、防護服を着た警察官たちに取り囲まれて押さえつけられた男性が、エジプトのミイラのように全身をテープで巻かれ、頭だけが自由に動ける状態になっている様子が映っている。

 別の動画では、古いアパートの階段が鉄条網で埋め尽くされ、人が出入りするスペースがない様子が映っている。万が一、火災が発生したら、その対応が心配されている。
これらの動画のコメント欄に、ネットユーザーからの非難が殺到した。

 「北朝鮮もこんなことをしないだろう」
 「これは意図的な殺人の疑いがあるだろう」
 「これらの行為は、当時のファシズムと何が違うのか」

 このような状況で、我慢できない市民が抵抗し始めた。7日夜、上海閔行区金盛団地で警察と市民との衝突があった。

 地元市民が撮影した動画によると、上海市閔行区金盛団地の住民が食糧不足のため、当局に物資の提供を求め、地元の若者が中心となって警察と衝突したという。

(翻訳・藍彧)