上海の第六人民病院の救急室(ネットより)

 上海で感染急増する中、上海第六人民病院でこのほど、院内感染が発生した。防護服が不足の状況下、医師が看護師に感染した患者のケアを強要したため、院内で身体的衝突が発生した。混乱した様子の動画がネット上に流れ、話題となっている。

 「中国沸点」動画の報道によると、上海の第六人民病院の救急室での出来事で、数日前に陽性患者が出たが、病院側の対応が間に合わず、医師や看護師、家族の間で感染症が続出したという。病院は出入り口を封鎖し、医療スタッフや患者、家族が外に出られないようにした。防護装備のない看護師が感染確定した患者のケアを強要させられたため、医者と看護婦の間で身体的衝突が発生した。

 ネットユーザーは、病院側が最初、感染状況を隠そうとしたが、その後、院内感染を引き起こしたためパニックになり、十分な保護装備を用意しておらず、看護師が装備なしで感染区域に入らなければならず、看護師は無装備の状況で働くことを嫌がっていたと明らかにした。その結果、病院の団委員会副書記、救急部の医師が看護師を殴って仕事を強要し、看護婦が耐えられなくなり、衝突が発生した。

 また、別の情報提供者は、院内で感染が発覚した後、病院側は院内の医療スタッフを隔離し、感染確定患者を受け入れる病棟を手配せず、200人以上が1つのトイレを共用し、清潔な風呂水もなかったとされるが、関連投稿はその後、すぐにウェイボー(微博、Weibo)に削除されたという。

 同病院は13日、「深くお詫び申し上げます」と謝罪し、調査を行っているが、詳細は明らかにしていないと発表した。

(翻訳・藍彧)