トランプ氏(Gage Skidmore from Peoria, AZ, United States of America, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons)

 ロシアのプーチン大統領は、24日朝(日本時間同日正午前)、テレビ演説で、ウクライナ東部ドンバス地域で「特別軍事作戦」を実施すると発表した。この作戦に続いてロシア北部のベラルーシとの国境から戦車でウクライナに侵攻した。

 プーチン氏は24日午前5時30分にモスクワで行なったテレビ演説で、特別軍事作戦を開始したと述べ、ウクライナを占領しようとするのではなく、「非軍事化、非ナチス化」しようとしているのだと主張した。

 講演では、ウクライナ兵に「武器を置いて家に帰る」よう求め、ロシアは「ウクライナからの脅威と共存し続けることができない」「ロシアとウクライナの衝突は避けられない」と述べた。その後、ウクライナ政府関係者は、ロシアがロシアとベラルーシの両方からウクライナへの総攻撃を開始したと明らかにした。

 ウクライナのゼレンスキー大統領もプーチン大統領の演説後に国内で演説し、戒厳令を宣言してロシアの侵攻に抵抗することを誓った。

 ロシアの侵略に抗議する国々

 ロシアが軍事行動を開始した後、バイデン大統領は23日夜(米国現地時間)に声明を発表した。「プーチン大統領は予謀的な戦争を起こした。この戦争は災難級の人命の損失と苦痛をもたらすだろう。ロシアはこの襲撃がもたらす死亡と破壊に責任を負わなければならない。米国と同盟国およびパートナーは団結と断固たる態度で対応し、世界はロシアの責任を追及するだろう。同盟国への攻撃を確実に抑止するため、我々はNATOの同盟国と強力な一致した対応を練りだす」と述べた。

 英国のジョンソン首相もツイッターで、「ウクライナで起きた恐ろしい事態に愕然とした。ウクライナのゼレンスキー大統領と対策を話し合った」とツイートした。また「プーチン大統領は、ウクライナへのいわれのない攻撃で、流血と破壊の道を選んだ。英国や同盟国は断固として応えるだろう」と非難した。

 フランスのマクロン大統領は、「ウクライナの人々とゼレンスキー大統領への支持を改めて表明する。ウクライナの領土保全と主権に対する支持を表明する」とツイートした。彼はまた、フランスが経済と軍事防御軍備の面でウクライナに制裁を提供すると約束した。

 トランプ氏「次は台湾だ」

 プーチンがウクライナに対する特別軍事作戦を発表したことを受け、トランプ氏は23日夜、フロリダ州のマー・アー・ラゴで行われた募金会議で演説した。彼は、ウクライナは現在襲撃されており、次は台湾が攻撃されるだろうと述べた。

 「彼ら(ロシア)は今我々を嘲笑している。それがウクライナが襲撃されている理由だ。そして、中国共産党(が襲撃を開始する)だろう、次は台湾が攻撃されるのを見ることになるだろう」

 トランプ氏は、プーチン大統領にとって、西側の制裁は何でもないと考えていると述べた。「プーチン氏は1つの国を倒すことで2ドルの制裁を受ける。これはなぜ彼の戦略が非常に見事だと言っている理由である」

 トランプ氏は、自分が米大統領に就任した場合、プーチン氏は出兵する勇気がないと述べた。「私は彼(プーチン)のことをよく知っている」

(翻訳・藍彧)