北京市、天津市及び河北省の境界標(看中国合成写真、rheins, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commonsより)

 中国天津市で8日、オミクロン株の市中感染が確認されたことを受け、当局は9日、約1500万人の市民全員を対象にPCR検査を開始し、市外への移動制限を強化した。

 住民は雇用主または地元当局から事前に許可を得るとともに、市外に出る前48時間以内のコロナ検査で陰性を証明する必要がある。

 中国当局の10日の発表によると、天津で9日に報告された症状のある市中感染者は21人と、前日の3人から増加した。

 中国公式メディア8日の報道によると、オミクロン株の市中感染者2人が確認されたことを明らかにした。9日に濃厚接触者18人が感染した。9日夜の声明で移動制限を発表した。

 天津市当局は、PCR検査で陰性である人は外出可としているが、不要不急の外出は控えるようにと呼び掛けた。

 北京当局は、北京と天津の人は必要でない限り両市の間を往来しないよう、両市間の通勤者は自宅で仕事をするように、と要求する関連通知を発行した。

 河南省の安陽市でもオミクロン株の市中感染者2人が確認され、現地の当局機関系の新聞は10日、天津から到着した学生が感染源だと伝えた。安陽市は9日からバスの運行を全面停止した。

 天津は北京から近くて、115キロメートル南東に位置するため、2022年の冬季五輪が予定通り開催されるかどうか疑問視されている。

 2月4日に北京で2022年冬季五輪を控え、中国公式メディアは、天津市での感染拡大は北京冬季五輪にリスクをもたらすと、ウイルス学者の言葉を引用して報じた。

天津市の車はもう北京市に入れません:

天津市で食料の買い出しに殺到する住民たち:

(翻訳・徳永木里子)