暗闇の中で長蛇の列を作る車両の様子(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国西安市における新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の感染拡大中、ネット上に投稿された最新の動画が、ネットユーザーの注目を集めている。

 「2日夜、建物から人を引っぱり出し、強制的に隔離している!多くの人が膝をついて悲鳴を上げており、西安の空は泣き声に包まれた」という説明文付きの動画が3日、ツイートされた。同動画では、夜の暗闇の中、道路に無数の車両が長蛇の列を作り、市民が騒然としている様子が映っている。

 また、別の動画でも、暗闇の中で長蛇の列を作る車両の様子が映っている。また、道路に人が倒れていても、感染を恐れるのか、誰も助けてくれない。西安市のロックダウン(都市閉鎖)の際に、白い「防疫シール」を貼られた家の写真もあった。

 情報筋がネットを通じて語ったところによると、西安市当局は1日の夜緊急会議を開き、同市雁塔区(がんとうく)の書記と区長を解任し、すべての地区に3日間以内に「コロナゼロ」を実現するよう軍令を出す方針を固めたという。その後、地元当局は夜中に大量の人々を郊外に送り出し、強制隔離を実行した。今後2日間は、それぞれの地域で強制隔離が行われるだろう。というのも、雁塔区を出てしまえば、感染者は地元当局の管轄外になるため、西安市は第一段階での任務を全うしたことになる。

 市民を送り出せば、その後感染が発生しても、それは隔離中に確認されたものとなる。市中感染ではないため、地元当局は対外的に「コロナゼロ」と発表できる、と同情報提供者が明かした。その結果、交差感染で感染者が数倍に増える可能性がある。しかし、地元当局にとって、それは論外な出来事であろう。

(翻訳・徳永木里子)