中国広西チワン族自治区靖西市公安局の糾弾大会(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国広西チワン族自治区靖西市(せいせいし)の公安局は28日、国境を超えて密航するのを手伝った罪で、4人の容疑者を懲戒し、糾弾大会を行ったと、中国メディア「正観視頻」29日付の報道で明らかになった。

 ネット上に出回っている関連動画では、4人の容疑者は大きな顔写真を胸や背中にぶら下げ、街中を引き回され批判された。中国のネットユーザーは「文革(注)の再現だ」とコメントした。

 同動画には、白い防護服を身にまとい、胸に大きな顔写真をぶら下げた容疑者が、数百人の市民に注目される中、左右の警察官に腕を掴まれ、引きずられてゆっくりと歩いている姿が映されている。

 上記の動画の続きと思われる動画では、一行は赤い横断幕が貼られた、さっきよりにぎやかな場所にたどり着いた。まるで「文化大革命」を彷彿とさせるようだ。

 このようなやり方は適切かどうかという質問に対して、靖西市警察と地元当局は、これは現場の懲戒警告活動であり、上の指示に従っていると答えた。

 これに対して、中国のネットユーザーから多くのコメントが寄せられた。
 「これは『文化大革命2.0』だ」
 「文化大革命は野蛮な中国共産党の地を離れたことはなく、百年以上前に清朝がやった、見せしめのために人々を街中で引き回して、午門で斬首することと何の区別もない」
 「文化大革命が再来している。今後、海外とつながりのある人や、海外から帰国した人も、身を引き締めたほうがいい」

注:文化大革命は文革とも呼ばれ、中国共産党元主席毛沢東による、中国で1966年から1976年まで続いた政治闘争である。紅衛兵らによって「批闘大会」と呼ばれる吊し上げが連日のように開催され、実権派や反革命分子とされた人々は壇上に引き出され、自己批判が強要された。

(翻訳・徳永木里子)