(左)集合中の警察官ら(ネット写真)、(右)大通りに出るとすぐ逮捕される(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国陝西省西安市は27日(ロックダウン7日目)も、コロナ新規感染者が急増し続けている。当局が厳戒態勢を取り、買い出しを含む外出も禁じられ、多くの市民は食料がない状態に陥っている。

 公式メディアの報道によると、9日0時から27日24時まで、西安の市内感染は合計810例が確認された。また、当局は27日0時から、規制を「最も厳しい」レベルに引き上げ、 各家庭で2日に1回、1人が認められていた生活物資の買い出しも禁止された。

 現地の公式メディアは「物質は十分ある」と宣伝していたため、多くの住民が食糧を備蓄していなかった。長引くロックダウンの上に、生活物資の買い物も禁止されたため、西安市1300万人以上の市民の毎日の食料供給はたちまち途絶えた。政府もコミュニティも対応策を出しておらず、オンラインショッピングに注文が殺到し、注文ができても届かない状態。西安市全体が「飢饉」に陥っている。

 現地のネットユーザーは、微博(ウェイボー)で「食べ物がなくてお腹が空いている」と訴えている。
「急に政策が変わると困る。私のように食糧の買いだめをしなかった人は飢え死にしてしまうよ。家にはお菓子数パックかしかない。今日はまだご飯が食べれていないんだよ。団地だけでなく、家から出てもだめだ。出前を注文しても受け取れない」
「助けてください。物資たっぷりある文言に油断してしまった。家で飢え死にしそうだ。出前の注文を受け取れないし、注文できたとしてもキャンセルされる。助けてくれ。高くてもいいから、ただ飯を食べたいだけだ。絶望した!」

 ネットユーザーが投稿した動画には、空腹のあまりに買い出しに出かけ、逮捕された一部の住民の姿が映っている。大通りに出るとすぐ逮捕される。また、渭河を渡って感染地区から逃れようとして逮捕された住民もいる。夜、自宅の窓から「お腹が空いた〜!」などと叫んでいる声が聞こえるという。

(翻訳・藍彧)