オランダ(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 オランダの公衆衛生当局は11月28日、61人の新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)感染者が見つかった南アフリカ発オランダ着の2便の乗客のうち13人が、南アで検出された新たな変異株「オミクロン」に感染していると発表した。オランダの警察は同日、政府が入国者の隔離滞在を義務付けるホテルから「脱走」した夫婦を逮捕したと発表した。

 AFPによると、逮捕されたのは30歳のスペイン人の男と、28歳のポルトガル人の女で、1人はPCR検査で陽性(「オミクロン」であるかどうかはまだ不明)、もう1人は陰性で、別々のホテルに隔離されている。

 夫婦は南アフリカからアムステルダムに到着した2便のうちの1便に搭乗していた。同便では乗客のうち少なくとも61人が検査で陽性と判定され、うち13例でオミクロン株が確認されていた。

 この2便に搭乗していた乗客600人は全員が、空港近くのホテルでの隔離を命じられた。隔離ホテルを抜け出した夫婦は、現地時間の午後6時に出発予定だったスペイン行きの便の機内で逮捕され、オランダ保健当局の施設に移送された。

 事件の数時間後、同国のヒューホ・デ=ヨンゲ保健相はメディアに対し、当局は人々が検疫規則を遵守するよう徹底し、その遵守状況を監視すると述べた。

 また、地元市長のスポークスマンは先に、同じような事件が二度と起こらないように、警察や警備員が隔離ホテルの警備を続けると述べた。

(翻訳・徳永木里子)