英国議会が議事堂として使用されているウェストミンスター宮殿(Pixabay CC0 1.0)

 イギリスのマリー・リマー国会議員(労働党)は24日、臓器強制摘出という残虐行為を取り締まる修正案を下院に提出した。人気ドラマ「イカゲーム(Squid Game)」にちなんで、「イカゲーム」修正案と名付けられた。リマー議員は、人類は中国共産党(以下、中共)による生体臓器摘出の犯罪を制止する責任があると述べ、他の民主主義の国も英国議会に倣って同様の法案を提出するよう呼び掛けた。

 リマー氏はスピーチの中で、中共の生体臓器摘出は、21世紀に人類に対して行われた最も悪質な犯罪だと指摘した。さらに憂慮すべきことは、中共が「臓器狩り」を行うデータとして、新疆ウイグル自治区の強制収容所にいるウイグル人からも大規模にDNAを収集していることである。

 同氏は、英国の「中国・民衆法廷」や「ウイグル特別法廷」の証拠を引用し、臓器移植は中共の主要な収入源であるとし、「アジア太平洋地域では、若くて健康な成人の臓器の価格は、50万ドル(約5700万円)から75万ドル(約8500万円)だ。彼らはお金のために人を殺している」「最初は政治犯、特に法輪功学習者のような信仰団体が狙われ、今は新疆ウイグル人や地下教会の人たちなども危機に晒されている」と述べた。

 同修正案を提出したのは、英国民が知らぬまにこのような罪に加担するのを防止するためだと、同氏が説明した。修正案第24条は、英国人が出所不明の臓器移植を行うことを禁止し、第25条は英国が出所不明の死体を輸入することを禁止するものである。同氏は「(修正案は)英国民がドナーから明確に承認されていない臓器を受け取ることを禁止するものだ」と強調した。

 下院のすべての政党に、修正案を支持する議員がいるという。同氏は、中共によるこの野蛮な行為を止めるために、すべての民主主義の国が措置を講じるべきだと訴えた。「英国はこの犯罪を制止するために全力を尽くしており、他の国にも同様の対策をとるよう働きかけていく」

(翻訳・徳永木里子)