中国都市の景色(重慶市)(パブリック・ドメイン)

 米連邦準備制度理事会(FRB)はこのほど、負債を抱えた中国の不動産業が規制圧力を受けており、米国の金融システムにリスクを及ぼす可能性があると警告した。シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスのロバート・Z・アリバー名誉教授は、中国の不動産危機が中国経済を長期的な不況に引きずり込む可能性があると指摘した。

 アリバー氏は、中国に4000万から6000万戸住宅の空きアパートがあるのではないかと推測したと、台湾「自由財経」が10日に報じた。当初は住民が投資などのためにこれらアパートを購入したが、今はこれらの住宅を処理するには10年以上かかるかもしれない。

 同氏によると、中国では過去15年間、毎年1000万戸の住宅を建設しており、その費用は中国のGDPの10%を占めている。しかし、中国の都市部で、低出生率や農村人口の都市部への流入が止まったため、都市の人口は下がり始め、これらは不動産価格が崩壊する可能性があることを示している。

 不動産価格が下がるにつれて、住宅購入者が情勢を観望する気持ちが強くなり、売れ残りが増えている。不動産会社は販売による資金回収が困難になり、それに融資・借り換えルートも縮小され、債務危機が頻発している。また、銀行は不動産開発業者(デベロッパー)に融資の返済を要求し、デベロッパーの資金繰りがタイトになり、次々と土地の購入を停止し、そのため、地方政府の収入も激減している。また、不動産業界の低迷は、セメント、鉄鋼、ガラスなどすべての関連産業にも影響を与えている。

 アリバー氏は「中国経済は高い壁にぶつかっている」と言い、8年、10年続く不況に陥る可能性があると予測した。

 オックスフォード大学中国センターのリサーチアソシエイト、ジョージ・マグナス氏は、中国の不動産業界が抱える債務問題は、経済の停滞期を招き、国内および世界経済に影響を及ぼす可能性があると指摘した。同氏は、中国の不動産市場は何年も停滞するだろうと考えている。

(翻訳・徳永木里子)