2019年7月、米国訪問中の黎智英(ジミー・ライ)氏(イメージ:パブリック・ドメイン)

 香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」の創刊者で、現在も獄中にある黎智英(ジミー・ライ)氏は18日、2021年度の「グウェン・イフィル報道自由賞」を受賞した。

 ニューヨークに拠点を置く独立した非営利団体であるジャーナリスト保護委員会は18日、ライ氏に今年の「グウェン・イフィル報道自由賞」を授与したと発表した。

 ジャーナリスト保護委員会の主席は、「ジミー氏は単なる自由出版の王者だけでなく、報道自由の戦士だ。中国や香港の弾圧を受けても、『蘋果日報』の自由出版の権利を強く求めた」と述べた。

 ジャーナリスト保護委員会は、中国共産党が香港への支配を強めている中、ライ氏は香港の報道自由を守る戦いの象徴となっていると述べた。北京政府に対して率直な批判をし、民主主義の擁護者である彼は、保釈が拒否されており、終身刑になるという訴えに直面している可能性があるという。

 「グウェン・イフィル報道自由賞」は、毎年、報道自由のために非凡かつ持続的な業績を挙げた個人に授与される。最初はバートン・ベンジャミン記念賞という名称であったが、2016年末に亡くなったベテランジャーナリストでジャーナリスト保護委員会の元理事のグウェン・イフィル氏を記念して2017年に改称された。

(翻訳・徳永木里子)