インド軍の対空ミサイル「アカシュ(Akash)」(イメージ:Ministry of Defence (GODL-India) / GODL-India

 中国とインドは10月初めの最終交渉が決裂した後、双方の10万人の大軍が国境で対峙し続けている一方、双方とも頻繁に軍備を増強している。

 中国共産党(以下、中共)軍に詳しい情報筋によると、中共は最近、冬に備えて防衛力を強化するために、国境地帯に100台以上の長距離ロケット砲やPCL-181自走榴弾砲と軽装甲機動車を配備したことを明らかにした。

 一方、インド軍もここ数ヶ月、ヘリコプターを使ってM777自走砲を配備するほか、重砲を前線に投入して配備を強化している。また、インド軍は無人航空機「Heron I」と「ALH Dhruv」武装ヘリコプターを空軍に追加配備した。さらに、インド軍は国境地帯の監視頻度を高め、陸軍航空隊に「Rudra」武装ヘリコプターを配備した。

 ナランダ大学のRajeev Ranjan Chaturvedy(音訳:ラジーブ・ランジャン・チャトゥルヴェディ)准教授は、「冬への対応において、インド軍は中共軍よりも経験が豊富であるが、インド軍は中共軍の数がインド軍よりも多いことを意識して、技術開発に力を入れている」と述べた。

 北京軍事オブザーバーの周晨明(しゅう・しんめい)氏は、「中共軍の現在の最優先課題は、冬の生き残り方を学ぶことである。 11月からは現地の交通機関が遮断されるため、中共は現地の軍隊に最大4か月間の食糧、水やその他の物資を提供する必要がある」と述べた。

(翻訳・吉原木子)