広州タワーからの珠江の眺め(白鏕, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

 中国の南にある珠江流域はこれから、しばらく厳しい干ばつに見舞われ、都市部と農村部の水の供給が大きな課題になりそうです。

 米RFAの17日付によると、水利部の李 国英・部長は16日の会議で、今年は珠江の一部である西江、北江、東江、韓江の降雨量と水量が、例年同期と比べ大幅に減少し、主な貯水池の貯水量も大幅に減少したと指摘し、さらに今冬から来春にかけて水量がさらに減少すると予測しました。

 李部長は都市部と農村部の水の供給を確保するため、同地域内で節水などを、短期と長期の両方で調整する必要があると強調しました。つまりこれから、珠江流域は厳しい干ばつを迎えることになります。

 珠江は中国で長江に次ぎ第2の年流量を誇り、黄河の年流量の6倍以上になる大きな河です。

 珠江流域には西江、北江、東江などの河が流れており、雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、広東省、湖南省、江西省の6省・区と香港、マカオが分布しています。また、香港・深圳・広州・東莞・珠海・マカオなどの大都市が並ぶ中国の輸出産業の一大集積地となっている「珠江デルタ」という地域もあります。

 珠江流域では降雨量が不足している一方で、中国の重要な農業地である河南省では今年、大洪水に見舞われ、畜産業と農作物が甚大な被害を受けました。

 洪水やエネルギー不足の次は干ばつ、今年の中国は災難の連続です。

(新時代Newsより転載)